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複数世界の思想史

複数世界の思想史

A5判 368ページ 上製
価格:6,050円 (消費税:550円)
ISBN978-4-8158-0796-2 C3010
奥付の初版発行年月:2015年01月

内容紹介

人間知性の歴史のなかで、宗教・形而上学から科学まで様々な形をとって展開してきた 「世界の複数性」 論 ——。本書は、天文学的複数性論を軸にその水脈をつぶさにたどり、宇宙に関する知的考察を方向づけてきたこの世界観=「巨大仮説」 の意義を初めて明らかにする。自己中心性に根ざす単一性論が促進してきた 「近代」 を問い直す圧倒的な力作。


目次

第1章 複数性の時代
     1 「空々茫々たる廣き天に」
     2 明治初期の宇宙人像
     3 江戸時代のニュートン主義と世界の複数性
     4 ミクロとマクロの複数世界

第2章 複数世界論の再生
     1 ヨーロッパ思想史上の複数世界論
     2 近代の複数世界論

第3章 形而上学、科学、自然神学 —— 17世紀
     1 天文学的複数性論の成立
     2 王政復古後の天文学的複数世界論
     3 「啓蒙」 と比較宇宙生命論の起源

第4章 ニュートン主義と地球外生命存在説 —— 18世紀
     1 天文学と自然神学
     2 複数世界論と理神論
     3 道徳科学と複数性論
     4 近代複数性論のテクストと議論
     5 天文学的複数性論とニュートン主義

第5章 複数世界と理性
     1 ニュートン主義と不可知の世界
     2 コモン・センスと 「無知の知」
     3 複数世界と 「人間精神」 の研究

第6章 複数性論から単一性論へ —— 19世紀
     1 宇宙と自己中心性
     2 自然神学と進化
     3 複数性論の行方
     4 単一性論の時代

エピローグ 複数性論の意味と意義


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