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経済学のどこが問題なのか

経済学のどこが問題なのか What’s Wrong with Economics?

A5判 288ページ 上製
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-8158-1088-7 C3033
奥付の初版発行年月:2022年06月 / 発売日:2022年06月中旬

内容紹介

モヤモヤしている人のために——。「科学」の地位を得るために、経済学は様々な数学やモデルを使ってきた。しかし、それらは本当に有効なのか。現実から離れた想定によって視野を狭めているのではないか。スタンダードな経済学の考え方を再検討し、今後に向けての処方箋を提示する話題作、待望の邦訳。


目次

凡例
序文

第1章 なぜ方法論なのか
開放系と閉鎖系
経済学の方法

第2章 基礎
──欲求と手段
欲求
手段

第3章 経済成長
人口
投資
貿易
国家の役割
開発経済学
構造主義
ワシントン・コンセンサス
誰が正しいのか

第4章 均衡
均衡
利己心──経済学における重力の等価物
摩擦
均衡についての質問

第5章 モデルと法則
モデル化
問題についての事実
計量経済学
複雑性をモデル化する
プラトン的なモデル化
科学か修辞学か
それでは経済学は科学なのか

第6章 経済心理学
経済人(ホモ・エコノミクス)
経済人の行動
活動中の経済人
それは合理的なのか
行動経済学
速い思考と遅い思考

第7章 社会学と経済学
社会学は経済学の助けとなりうるのか
社会的なものと個人的なもの
社会学の視角
ゲマインシャフトとゲゼルシャフト
資本主義の精神
市場は人間にとって自然なものであるのか
和解

第8章 制度経済学
「旧」制度主義
「新古典派」制度主義

第9章 経済学と権力
権力の諸形態
権力の正当性
経済学者は権力をどう扱っているのか
権力システムにおける経済学の役割
ブルジョア経済学に対するマルクス主義者の非難

第10章 なぜ経済思想史を研究するのか
方法論上の論争
パラダイムと研究プログラム

第11章 経済史
統計の源泉としての歴史
経済学は歴史学を改善することができるか
「循環」
「さまざまな発展段階」――『はしごを外せ』

第12章 倫理学と経済学
公正価格
受託責任としての所有
進歩の代償
「ケーキの成長が真の宗教の目的となった」(ケインズ)
倫理学はどのようにして経済学の助けとなりうるのか

第13章 完全な知識からの退却
認識論――リスクと不確実性
存在論――何が存在しているのか
より良い地図

第14章 経済学の将来
経済学の政治的目的

参考文献
訳者あとがき
図版一覧
索引


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