北海道大学大学院文学研究科研究叢書26
郭店楚簡『五行』と伝世文献
価格:6,600円 (消費税:600円)
ISBN978-4-8329-6799-1 C3010
奥付の初版発行年月:2014年04月 / 発売日:2014年04月下旬
郭店楚簡『五行』の墨節符号に着目し、新たな分析を提示。また、そのほかの出土資料と『孟子』に関する研究成果をまとめた。既成の思想史の枠組みや先入観にとらわれず、資料それ自体がもつ思想内容と思想的課題を明らかにする。
西 信康(ニシ ノブヤス)
1976年生
北海道大学大学院文学研究科博士課程修了
主要論文
「郭店楚簡『性自命出』の人性論とその周辺――主要概念と比喩表現の再検討――」(『中国――社会と文化』第27号,2012年)
目次
序 論
(一) 問題提起
(二) 本書の構成と内容
第一章 郭店楚簡『五行』研究史と課題
一 《経》《説》構造に対する諸研究の見解とその問題点
(一) 郭店『五行』出土以前
(二) 郭店『五行』出土以降
二 問題提起
第二章 郭店楚簡『五行』第一段目の思想と構造
第三章 郭店楚簡『五行』第二段目の思想と構造
第四章 郭店楚簡『五行』第三段目の思想と構造
第五章 『孟子』万章下【篇】「金聲而玉振之」考
一 問題提起
二 馬王堆『五行』《説》
三 「金声」について
四 「玉振之」について
五 『孟子』の「金聲而玉振之」
第六章 『孟子』に見える告子の仁内義外説
はじめに
一 戦国諸子文献における仁内義外説
(一) 郭店楚簡『六徳』
(二) 郭店楚簡『語叢一』
(三) 『管子』戒【篇】の仁中義外説
二 『孟子』告子上【篇】の仁内義外説
(一) 告子の義外説における「白」と「長」の比喩
(二) 「楚人の長」と「吾れの長」の比喩
む す び
第七章 郭店楚簡『性自命出』の人性論とその周辺
はじめに
一 「性」と「心」と「物」の関係
二 「性」をめぐる必然的因果法則
三 「性」の同一性と「心」の多様性
四 「善」「不善」に関する価値論的考察
五 「詩」「書」「礼」「楽」の制作説と人格形成論
六 「性」にかかわる「物」「勢」と「義」「道」
む す び
結 語
参考文献
あとがき
人名索引
事項索引