水・水溶液系の構造と物性
価格:6,380円 (消費税:580円)
ISBN978-4-8329-9261-0(4-8329-9261-9) C3043
奥付の初版発行年月:1989年02月 / 発売日:1989年02月下旬
水・水溶液系の液体構造を今日的レベルにおいて体系的に論じた書は,極めて少ない.本書は,近年の液体論の理論的展開を基礎に,最新の実験・計算機実験の成果を統一的・体系的に把握し,水・水溶液系の構造と物性を捉える基本的視点を明確に示す.
荒川 泓(アラカワ キヨシ)
1926年生まれ.
東京大学理学部化学科卒業.
北海道大学応用電気研究所教授.
主要著書:
近代科学技術の成立(北海道大学図書刊行会)
現代科学の形成と論理(共著,大月書店)
教育課程の構造(分担執筆,標準テスト協会)
科学の領域増刊・水の構造と物性(分担執筆,南江堂)
科学総説・イオンと溶媒(分担執筆,学会出版センター)
高分子実験学第9巻・力学的性質Ⅰ(分担執筆,共立出版)
Water and Metal Cations in Biological Systems(分担執筆,学会出版センター)
目次
序 説
1 自然と生命の土台としての水
2 特異な水のふるまい(水蒸気・水・氷)
第Ⅰ部 カロリメトリー—分子生物学の研究における分析法
第 1章 液体の統計力学的理論の発展
第 2章 計算機実験の液体への適用—MD法およびMC法
第 3章 液体物性研究のための実験手段の進歩
第Ⅱ部 水の液体構造
第 4章 水の構造模型・理論の展開—1930年代〜60年代まで
第 5章 水の液体構造研究への計算機実験の本格的適用
第 6章 水の統計力学的理論の展開
第 7章 中性子回折を中心とする水の液体構造研究の新たな展開
第 8章 水の構造模型—理論・計算機実験・構造解析の立場からの総括
第Ⅲ部 イオン−水間相互作用
第 9章 イオン−水間相互作用の特徴と本質—水の液体構造に及ぼす溶存イオンの影響
第10章 イオン−水間相互作用理論の進歩—電解質水溶液論の新しい展開
第Ⅳ部 疎水相互作用
第11章 疎水相互作用概念の検討
第12章 疎水相互作用の理論的展開