「周縁」のドイツ語文学 ルーマニア領ブコヴィナのユダヤ系ドイツ語詩人たち
藤田 恭子:著
A5判 486ページ 上製
価格:7,260円 (消費税:660円)
ISBN978-4-86163-238-9 C3098
奥付の初版発行年月:2014年02月 / 発売日:2014年03月上旬
価格:7,260円 (消費税:660円)
ISBN978-4-86163-238-9 C3098
奥付の初版発行年月:2014年02月 / 発売日:2014年03月上旬
内容紹介
現在のウクライナとルーマニアの国境にまたがるように位置する、旧ハプスブルク帝室直轄領ブコヴィナ。当地に生まれ、20世紀の激動を理不尽に負わされ、政治的にも文化的にも「周縁」にいることを強いられたパウル・ツェランらユダヤ系詩人たちは、過酷な状況とどのように対峙し、その苦闘をいかに文学的表象へと結晶させていったのか。多重的な意味で「周縁」に位置づけられた彼らの文学世界を照らし、ドイツ語による文学の営みという観点から描かれる新たな地図に、ブコヴィナの存在を書き入れようとする試み。
著者プロフィール
藤田 恭子(フジタ キョウコ)
1958年 神奈川県生まれ。
1988年 上智大学大学院文学研究科ドイツ文学専攻博士後期課程単位取得退学。
現在 東北大学大学院国際文化研究科教授、博士(国際文化)。
専攻 ドイツ語圏文化・文学研究、比較文化論、マイノリティ文化論。
目次
序章 「周縁」に息づく「ことば」を探して
第1章 ブコヴィナのユダヤ系住民とドイツ語文化
第2章 ルーマニア領ブコヴィナに生きる「ことば」たち
第3章 戦後のディアスポラを生きる「ことば」たち
終章 結びにかえて―「周縁性」の現在―