迷走するグローバル資本主義のゆくえ 博愛資本主義という考え方
価格:3,300円 (消費税:300円)
ISBN978-4-86283-344-0 C3034
奥付の初版発行年月:2022年10月 / 発売日:2022年10月中旬
公平で、効率的で、より良い社会を実現していくためにはソーシャルファイナンスの強化が重要であり、新たなフィランソロピーを哲理とした公共ガバナンスを構築する必要がある。本書ではその道筋を示す。
細海 真二(ホソミ シンジ)
1961年生まれ。現在、活水女子大学国際文化学部教授。民間企業入職後、旧西ドイツ、フランス駐在をはじめ主に海外事業部門を歩む。その後大学院にてフィランソロピー研究に取り組み、スコットランド・セントアンドリュース大学フィランソロピー研究センターにて学際的先端研究に触発を受ける。また、ベンチャーフィランソロピー研究の泰斗ロブ・ジョン博士と研究交流を深める。実務的知見と理論の融合による市民参加型フィランソロピーの概念フレームワークの開発を推進。専門領域は、非営利組織経営・アントレプレナーシップ。博士(先端マネジメント/MBA.
ロブ・ジョン(ロブ・ジョン)
1956年生まれ。ベンチャーフィランソロピー、ソーシャルベンチャー、ギビングサークルの研究者。オックスフォード大学、パデュー大学(米国)、ローザンヌ大学(スイス)、アディスアベバ大学(エチオピア)、シンガポール国立大学で研究教育に携わる。エチオピア着任以降、アフリカ・南アジアの難民支援に取り組む。2005年よりオックスフォード大学サイード・ビジネススクール社会起業研究センター(スコールセンター)で教鞭をとるかたわら、欧州ベンチャーフィランソロピー協会(EVPA)初代事務総長に就任。2010年よりシンガポール国立大学シニアフェロー。アジアベンチャーフィランソロピー・ネットワーク(AVPN)共同創設者。英国王立ソサエティー・オブ・アーツ栄誉フェロー。Ph.D.(有機合成化学)
研究室Website https://robjohn.academia.edu/
石原 俊彦(イシハラ トシヒコ)
1960年生まれ。1989年3月関西学院大学大学院商学研究科博士課程後期課程単位取得満期退学。同年公認会計士登録(登録番号9922)。2005年4月から関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科教授(現在に至る)、2008年4月から同大学大学院経営戦略研究科博士課程後期課程指導教授(現在に至る)。博士(商学)関西学院大学。英国勅許公共財務会計士(日本人第1号)。
[単著]
『監査意見形成の基礎』中央経済社、1995年
(1996年第24回日本公認会計士協会学術賞受賞)。
『リスク・アプローチ監査論』中央経済社、1998年
(1998年第12回日本内部監査協会青木賞受賞)。
『地方自治体の事業評価と発生主義会計』中央経済社、1999年。
『CIPFA英国勅許公共財務会計協会』関西学院大学出版会、2009年。
目次
まえがき
第1章 博愛資本主義とはなにか──富の公正な再分配とフィランソロピーの共存
1.1 新しい資本主義始動
1.2 フィランソロピーとはなにか
1.3 博愛資本主義の社会実装
Q & A 質疑応答
第2章 アントレプレナー・ソーシャルファイナンスのエコシステム
2.1 ベンチャーフィランソロピーとの出会い
2.2 アントレプレナーのためのソーシャルファイナンス入門
Q & A 質疑応答
第3章 アントレプレナー・ソーシャルファイナンスの特性
3.1 投資に至るプロセス
3.2 メインアクター
Q & A 質疑応答
第4章 躍動するフィランソロプレナーの支援者──アジアにおけるアントレプレナー・ソーシャルファイナンス
4.1 7つの事例
4.2 アジア各国の現状
4.3 ソーシャルファイナンスの発展の道筋
4.4 研究のさらなる進展
補講 ロブ・ジョン ゼミナール
第5章 ギビングサークルによる市民参画型フィランソロピー
5.1 寄付とギビングサークル
5.2 ギビングサークルの意義と概要
5.3 米国におけるギビングサークルの発展
5.4 アジア太平洋におけるギビングサークルの発展
5.5 ディスカッション
Q&A 質疑応答
第6章 ソーシャルインパクト・ボンド──社会課題解決の投資スキーム
6.1 「はなれ瞽女」とNPO法
6.2 SIBの登場
6.3 SIBの始動
6.4 SIBのアウトライン
6.5 国内外事例
6.6 地域の社会課題を解決するために
Q&A 質疑応答
第7章 フィランソロピー研究者との対談
7.1 研究者対談とフレームワーク
7.2 インプリケーション
第8章 エピローグ
8.1世紀の知の巨人との出会い
8.2世紀の知の巨人からの示唆
GLOSSARY(用語集)
付属資料
謝 辞
あとがき