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能苑逍遥(中) 能という演劇を歩く

阪大リーブル17
能苑逍遥(中) 能という演劇を歩く

四六判 330ページ 並製
価格:2,310円 (消費税:210円)
ISBN978-4-87259-302-0 C1374
奥付の初版発行年月:2009年08月 / 発売日:2009年08月下旬

内容紹介

百年あまりの間,演劇ではない何物かとみられて
きた「能という演劇」について,演出,復活上演,
戯曲を巡り,詩的な思索的世界と様式的な美的世
界を望見する.


目次

第1部
能の演出と演式を歩く

1  青墓の長は《朝長》の後場まで残っていた
2  《卒都婆小町》《柏崎》《松風》の物着は本来の演出にあらざるべし
3  《安宅》《船弁慶》の判官と《海人》の房前などは本来の子方の役にあらず
4  もう一つの鐘入‐「廻り入り」のこと‐
5  夢幻能のワキは観客の代表なのか
6  「呼掛け」と「脇留め」
7  「脇留め」とその歴史
8  アイの段におけるワキの語り
9  待謡をめぐる二、三の問題
10  「壷折仕舞」とその絵画資料
11  開口についての覚書
12  「真之次第」と「礼脇」
13  綱吉家宣時代に上演された稀曲の作り物
14  明和の改正と「三読物」関係曲の演出




第2部 復曲を歩く

15  能の復活上演の実際と課題
16  古演出による《自然居子》上演の経緯と意義
17  《花筐》復元覚書
18  原作《猩々》の上演から教えられたこと
19  空蝉はなぜ碁に負けたのか
20  脇能としての《円園》
21  《難波》は《難波梅》だった



第3部 戯曲としての能を歩く

22  源氏物語の夢幻能ではなぜ物語中の人物が亡霊として登場するのか
23  「主題」から源氏物の能概観
24  《卒都婆小町》の「ソトウ」と《老松》の「タイウ」
25  《管丞相》と「天神の能」
26  《炭焼の能》の素材とその片影
27  《花月》の禅的趣向
28  東山雲尼寺という場所
29  弱法師という名前
30  《楊貴妃》の舞台「蓬菜の島」のこと
31  《敷地物狂》の作者
32  《邯鄲》の「面白や、不思議やな」
33  《猩々》と応永末年頃の世阿弥周辺の能
34  世阿弥周辺の能と禅
35  《氷室》と丹波猿学
36  《鞍馬天狗》の「花に三春の約あり」
37  《舎利》をめぐる諸問題
38  《女郎花》を読む
39  《杜若》を読み解く
40  「能は演劇か否か」という言説の推移

■収載論考小誌



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