学術選書002
子どもの脳を育てる栄養学
価格:1,650円 (消費税:150円)
ISBN978-4-87698-802-0(4-87698-802-1) C1377
奥付の初版発行年月:2005年12月 / 発売日:2005年12月上旬
世の中栄養ブーム.でも,いくら食べても身につかないものがあること,知っていますか?脳と脳以外の体の部分では,必要な栄養素やその使われ方がずいぶん違います.心や知性を育むには,脳独自の栄養学が必要です.栄養が脳の発育に及ぼす影響を出来るだけ平易に解説した,「頭のよい子」を育てる「頭の良いお母さん」のための栄養学.
中川 八郎(ナカガワ ハチロウ)
大阪大学名誉教授、国際東洋医療学院学院長。
1931年大阪市生まれ。1956年大阪大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。
大阪大学医学部助手、大阪大学蛋白質研究所助教授を経て、同教授。1993年4月から同所長を務める。1995年3月大阪大学定年退官。現在、大阪大学名誉教授。国際東洋医療学院学院長。専門は生物時計の生理学、脳のエネルギー代謝。
主な著書
「脳の栄養 脳の活性化法を探る」(共立出版ブレインサイエンス・シリーズ)、「脳と生物時計 からだのリズムのメカニズム」(同)、「頭がよくなる栄養学 情報栄養学のすすめ」(講談社ブルーバックス)、「『育脳』レシピ−−頭のよい子、やさしい子をつくる」(主婦の友新実用BOOKS)、「脳を鍛えて健康・長寿−−百歳時代を演出する還壮医学への誘い」(共立出版)、「脳に磨きをかける必須脂肪酸」(ケイ・ディー・ネオブック)など多数。
葛西 奈津子(カサイ ナツコ)
フリーライター。Scientific Workshop K's 代表。
1968年札幌市生まれ。1992年京都大学理学部卒業。同大学大学院人間・環境学研究科に進み、「超持久運動による疲労について」をテーマに研究。2000年同大学院博士後期課程単位認定退学。京都大学人間・環境学博士。在学中より、「スポーツ」、「健康」、「科学」をキーワードにフリーライターとして活動開始。Scientific Workshop K's 代表。
主な著書
「21世紀に何を食べるか」(編著、恒星出版株式会社)、「ウニの赤ちゃんにはとげがない」(著、同)。中学・高校の理科教科書、問題集の編集も多数手がける。
目次
はじめに
第1部 脳を育てる栄養学入門〜脳とからだは違う
第1章 栄養に敏感な12歳までの脳
◇Lecture1 脳の構造と機能
◇Lecture2 神経細胞と情報伝達のしくみ
第2章 脳の栄養の鍵を握る血液・脳関門
◇コラム 「ストレスや電磁波が血液・脳関門を開く」
第3章 大食漢の脳を養うには1日3食におやつをプラス
第4章 アミノ酸サプリメントを考える
◇Lecture4 必須アミノ酸
◇Lecture5 タンパク質の栄養価
第2部 脳に効く栄養学
第5章 神経情報の担い手、神経伝達物質の栄養学
◇コラム アミノ酸サプリメントに対する注意〜トリプトファン事件から
第6章 脳を磨く脂肪
◇Lecture6 脂肪酸の化学
◇コラム 必須脂肪酸の適正摂取比率(n-6/n−3)について
第7章 良いミネラル、怖いミネラル
◇Lecture7 ヘム鉄とノンヘム鉄
◇Lecture8 バセドウ病と甲状腺機能低下症
第8章不足してはじめてわかるビタミンの多様なはたらき
◇Lecture9 細胞内呼吸によるブドウ糖の分解経路と水溶性ビタミン
◇Lecture10 その他のビタミンB群:コリン、パントテン酸、バイオチン
第3部 だれも語らなかった子どものための栄養学
第9章 母乳は子どもの成長に最適かつ必須のスーパー栄養食
第10章 子どもの栄養は子どもの立場で考えよう
◇Lecture11 活性酸素
◇Lecture12 植物由来の生理活性物質、ポリフェノールの強力な抗酸化作用
◇コラム 活性酸素は生体防御系ではたらき生活習慣病や老化の原因にもなる両刃の剣
◇コラム 「軽い」たばこの害
第11章 子どもには規則正しい生活を〜体内時計と脳の話
◇Lecture13 睡眠と成長ホルモン
◇コラム 時差ボケを防ぐ体内時計調節サービス
付録 さらに進んだ栄養学のために(ForAdvance1〜17)
巻末資料 1〜23(表)