職業と仕事…働くって何?
価格:2,200円 (消費税:200円)
ISBN978-4-88125-196-6 C1036
奥付の初版発行年月:2008年03月
現代において「働くことの意味」「学業と仕事をつなぐもの」とは何か。就職について迷い悩む若者たちに、多様化していく仕事の意味や職業・企業について問題提起し、複数の視点から考察を深める。
大庭 健(オオバ タケシ)
1946年 埼玉県浦和市生まれ
[現職]専修大学文学部教授
[著書]『権力とはどんな力か』勁草書房,1991。『自分であるとはどんなことか』勁草書房,1997。『所有という神話―市場経済の倫理学』岩波書店,2004。『責任って何?』講談社,2005。『善と悪』岩波書店,2006。他多数
廣石 忠司(ヒロイシ タダシ)
1956年 神奈川県横浜市生まれ 慶應義塾大学大学院経営管理研究科博士課程単位取得退学
[現職]専修大学経営学部教授
[著書]『ゼミナール人事労務』八千代出版,2005。『男女雇用機会の平等』(共著)ぎょうせい,1988。他
下村 英雄(シモムラ ヒデオ)
1969年 青森県八戸市生まれ 筑波大学大学院博士課程心理学研究科修了 博士(心理学)
[現職]労働政策研究・研修機構 副主任研究員
[著書]『キャリア教育への招待』(共著)東洋館出版社,2007。『キャリア教育―歴史と未来』(共訳)雇用問題研究会,2006。『自由の代償/フリーター―現在若者の就業意識と行動』(共著)日本労働研究機構,2002。他
中野 育男(ナカノ イクオ)
1952年 神奈川県箱根町生まれ 法政大学大学院社会科学研究科博士課程修了 社会学博士
[現職]専修大学商学部教授
[著書]『スイス労働契約の研究』総合労働研究所,1995。『学校から職業への迷走』専修大学出版局,2002。『米国統治下沖縄の社会と法』専修大学出版局,2005。他
内山 哲朗(ウチヤマ テツロウ)
1950年 長野県長野市生まれ 一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学
[現職]専修大学経済学部教授
[著書]『人と時代と経済学―現代を根源的に考える』(共著)専修大学出版局,2005。『社会的企業―雇用・福祉のEUサードセクター』(共訳)日本経済評論社,2004。『欧州サードセクター―歴史・理論・政策』(共訳)日本経済評論社,2007。他
目次
はじめに
Ⅰ 働くことの意味 大庭 健
1 「なんのために働くのか」
2 生きるために働く ― 動物の活動と、人間の労働
3 過去の想起と、未来の構想
4 他人の経験 ― 他人に映っているであろう自分!
5 人-間としての相互依存のネットワーク
6 仕事をもち、働く
7 仕事の「価値」 ― 市場という魔物
8 働く=生きることの多様性
結びにかえて
Ⅱ 企業の人事戦略 廣石忠司
1 企業における「人」
2 これまでの日本企業における人事戦略の歴史
3 企業の人事制度 (その一)
4 企業の人事制度 (その二)
5 企業の人事制度 (その三)
6 企業の人材ポートフォリオ
7 従業員を守るもの ― 労働組合
8 今後の日本企業
Ⅲ 若者の就職における自己と他者
― フリーター的・ニート的心性を越えて 下村英雄
1 大学生の就職活動における「自己分析」
2 「自己分析」という迷宮への入り口
3 フリーターとニートの職業意識の特徴
4 若者の職業意識の二つの類型
5 なぜフリーター的・ニート的心性に陥るのか① ― 思考実験
6 なぜフリーター的・ニート的心性に陥るのか② ― 実験室実験
7 出口はどこにあるのか ― 若者の職業意識と人間関係
8 就職における自己と他者
9 まとめ ― フリーター的・ニート的心性を越えて
Ⅳ モデルの再発見 ― 学校から職業への移行モデルの変遷 中野育男
はじめに
1 職業意識と就業構造
2 若年者雇用の法システム
3 若年者雇用の政策展開
4 新規学卒就職システムとその破綻
むすび ― これからのキャリア選択
Ⅴ <働く喜び>と<学ぶ楽しさ> ― <学業>と<仕事>をつなぐ方法 内山哲朗
1 二つのキーワード ― 「ワーキングプア」と「デイーセントワーク」
2 「ワーキングプア」 ― 雇用関係の象徴
3 「デイーセントワーク」 ― <働く喜び>を求めて
4 「大学内ワーキングプア」から「大学内「デイーセントワーク」へ
―〈思考の三要素〉で〈学ぶ楽しさ〉を発見してみよう
5 <学業>と<仕事>をつなぐ方法 ― 「本物の大学生」になる