現代物流産業論 ロジスティクス・プラットフォーム革新
価格:2,530円 (消費税:230円)
ISBN978-4-947553-92-8 C3063
奥付の初版発行年月:2022年07月 / 発売日:2022年07月下旬
現代の物流産業は、労働力不足の深刻化にコロナ禍が重なるなど、厳しい環境に置かれている。物流危機を打破するため革新(イノベーション)が求められており、なかでもロジスティクスプラットフォーム(LPF)への関心が高まっている。国内物流についてみると、徐々に市場集中が進むなか業態化した物流企業がサプライフェーンLPFや産業LPFの構築を進めている。急成長が続くネット通販物流では、宅配便企業が小型貨物に特化したLPFを構築する一方、ネット通販企業もプラットフォーム戦略のもとLPFに投資を続けている。国際物流では、LPFの先駆けとなるコンテナリゼーションが浸透し、フォワーダーとキャリアの機能を統合したインテグレーターが躍進している。コロナ禍で国際物流の大混乱が続くなか、メガキャリア、メガフォワーダー、インテグレーターによる市場再編が続いている。本書は、プラットフォームの視点から、このような物流企業の動向を詳説し、物流産業の構造変化を分析している。物流危機、さらに気候変動問題へ対応するうえでも、LPF革新の推進が重要なことを主張している。
林克彦(ハヤシカツヒコ)
東京工業大学卒業、同大学院理工学研究科(社会工学)修士課程修了
(株)日通総合研究所、流通経済大学商学部選任講師、助教授、教授
現在、流通経済大学大学院物流情報学科研究科長
目次
第1章 物流産業組織の革新
第2章 トラック運送事業における労働力不足と労働生産性
第3章 物流産業におけるプラットフォーム革新
第4章 宅配危機における宅配便の革新
第5章 ネット通販事業者のロジスティクス革新
第6章 アマゾンのLPF戦略
第7章 コロナ下における米国小売業者のロジスティクス展開
第8章 コンテナ物流事業の構造変化
第9章 航空貨物輸送事業の構造変化
第10章 持続可能なロジスティクスを目指して