赤ちゃんの視覚と心の発達
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-13-012048-7 C301
奥付の初版発行年月:2008年09月
動いているとはどういうことか.形とは何なのか.奥行きを感じるのはなぜか——.あたりまえのように享受しているが,実は非常に複雑なしくみを持っている視知覚.その成立過程について,乳児を対象とした行動実験と脳科学からの知見をもとに,発達に沿って概観する新しいテキスト.
目次
第1章 視力
1 赤ちゃんを対象とした実験方法
2 視力発達の根幹を示すもの
3 コントラスト感度の発達
4 抑制システムの発達
第2章 脳の発達と障害
1 視覚を支えるハードウェアの発達
2 動きの知覚の障害
3 高次の知覚の障害という可能性
第3章 色を見る
1 色が見えるメカニズム
2 色の知覚の発達
3 色の知覚と明るさの知覚
4 より高度な色の見方
第4章 時間的な変化を見る
1 時間的な変化を検出する能力
2 時間コントラスト感度はいつ完成するか
3 時間コントラスト感度を調べるための洗練された実験方法
4 時間コントラスト感度の発達
第5章 動きを見る
1 いつから動きが見えるのか
2 皮質がはたらく前の運動視
3 方向性をもった運動への感度の発達
4 拡大・縮小運動への感度の発達
第6章 動きから構造を復元する
1 動きから形を取りだす
2 動きから構造を取りだす
3 動きから面を取りだす
4 動きの知覚から運動発達へ
第7章 形を見る
1 形を見る法則
2 形の基本がわかるのか
3 主観的輪郭の見方
4 隠れた形を見抜く
5 形の知覚から顔の知覚へ
第8章 空間を見る
1 空間視の成立
2 両眼で見る空間世界
3 単眼で見る空間世界
4 空間世界を安定して見る
第9章 顔を見る
1 生まれたばかりでも「顔」に注目する
2 顔認識の萌芽
3 より高度な顔認識へ
4 顔学習と経験の効果
5 表情を見る