内容紹介
近代日本が直面した「開国」は,ペリー来航後と,さらに第一次世界大戦後にも存在したという理解に基づいて,国際社会のなかの日本を位置づけていく.西洋に対峙する東アジアの日本が,「小国」「大国」の国際認識の変化,国内体制の変動に伴い,国際秩序に対応していく過程を描きだす.
目次
はじめに
総論 西洋国際秩序と華夷秩序のあいだ
第一部 第一の「開国」と日本
第1章 人道主義という「文明国」標準の受容——近代日本と赤十字
第2章 西洋の「小国」ベルギーへの眼差し——「模範国」としてのベルギー認識
第3章 西洋の「小国」ポーランドへの眼差し——第一次世界大戦後の人道主義の実践
第二部 第二の「開国」と日本
第4章 西洋国際秩序の変容と「大国」日本
第5章 戦争形態変容の衝撃——日本陸軍の受容とその普及・宣伝
第6章 「大国」アメリカへの新たな眼差し——日本陸軍のアメリカ認識
第7章 西洋国際秩序への挑戦?——人道主義の後退
あとがき