内容紹介
「それから」の教育学とはなにか.教育という営為の根源を見据え,「臨床性」と「メディア」の概念から,教育哲学を刷新してきた編者らが,こんにちにおける「教育人間学」の最重要概念と,その実践へのひろがりをまとめた論集.
目次
はじめに(田中毎実)
序章 教育学と臨床性——教育人間学から臨床的人間形成論へ(田中毎実)
第I部 臨床とライフサイクル
1章 共存在の主体——デリダの「生き残り」と正義(田中智志)
2章 生の技法としての応答(岡部美香)
3章 人はなぜ学ぶのか——学びのエコロジーへ(松下良平)
4章 「生きることのかなしみ」という力——かなしみの人間学にむけて(鳶野克己)
第II部 超越とメディア
5章 教育人間学の作法——「教育人間学にはディシプリンがない」をめぐって(西平 直)
6章 マルクス主義者のシラー論——水平軸と垂直軸の交点としての美的教育(西村拓生)
7章 表象とメディア——教育学的メディア論のために(今井康雄)
8章 生成と発達を実現するメディアとしての身体——西田幾多郎の歴史的身体の概念を手がかりに(矢野智志)
あとがき、または「それからの教育人間学」に向けて(矢野智志)