秋田蘭画の近代 小田野直武「不忍池図」を読む
今橋 理子:著
A5判 400ページ
価格:7,150円 (消費税:650円)
ISBN978-4-13-080212-3 C307
奥付の初版発行年月:2009年04月
価格:7,150円 (消費税:650円)
ISBN978-4-13-080212-3 C307
奥付の初版発行年月:2009年04月
内容紹介
江戸時代,日本在来の画材を使って,初めて洋画を描こうとした秋田蘭画派・小田野直武.平賀源内に洋画法を学び,『解体新書』の挿図を担当した画家は,いったい誰のために,何を意図してこの画を描いたのか——.静寂な風景画に見える一枚のなかに,中国美人画の文学的言説から,同時代の江戸風俗,鑑賞の遊びまでを見いだし,近代を先取り,近代でこそ再発見された絵画思考を甦らせる. 秋田蘭画全文献および美術館ガイドを所収.
目次
序 章 「不忍池図」が語るもの
第I部 「不忍池図」が無かった時代
第1章 日本近代美術史上の秋田蘭画——平福百穂『日本洋画曙光』再考
第II部 トポスと象徴——「不忍池図」とは何か
第2章 トポスとしての不忍池
第3章 池の畔にたたずむ美人
第III部 視覚の仕掛け——「円窓」試論
第4章 円窓の内
第5章 框窓と借景——文人たちの窓
終 章 知られざる前衛志向
秋田蘭画全文献/秋田蘭画を鑑賞できる主な美術館ガイド など