英語のたくらみ、フランス語のたわむれ
四六判 232ページ
価格:2,090円 (消費税:190円)
ISBN978-4-13-083039-3(4-13-083039-2) C108
奥付の初版発行年月:2004年07月
価格:2,090円 (消費税:190円)
ISBN978-4-13-083039-3(4-13-083039-2) C108
奥付の初版発行年月:2004年07月
内容紹介
外国語を身につけるにはどうすればよいか? 翻訳はどのようにするか? 文学は何の役に立つのか? 英語とフランス語の東大教師が,「語学」「翻訳」「文学」をめぐってその営みの核心を語り尽くす.ふたつの言語の受容のされ方から,その文学の性格のちがいまで対話は繰り広げられる.「外国語や異文化に出会うとはどういうことか」を知る絶好の一冊.
目次
はじめに(斎藤兆史)
I 外国語の学び方
英語・仏語を選んだ理由
仏文科はしゃべる能力をあまり評価しない?
日本語能力を鍛える
東大駒場の教師たち
理系的な好奇心
II 語学はコミュニケーション? 教養?
科学と人文学の言葉
英語帝国主義を食い止めるには
バイリンガリズムという盲信
英語一辺倒から多言語へ
英・仏・独・日本語の達人
III 翻訳はどのようにしたらよいか
翻訳をする動機
翻案という試み
日本語にならない部分
ウィリアム・モリスとバルザックを訳す
翻訳によってつくられる歴史
異種混交の日本語
IV 翻訳家という仕事
外国の言葉との対話
トゥーサンに出会う
原作者の不思議な間違い
翻訳家を喩えると
翻訳も日本文学の一部
V 文学の体験
語学/翻訳から文学へ
倫理のイギリス,反逆のフランス
フランス文学はブリティッシュ・ロック
英米仏の批評の系譜
構造主義の影響
批評のモデル
VI 文学は何の役に立つのか
文学は必要かどうか
批評家の力量
文学研究はエモーショナルなもの
サイード対サイトー?
文学批評は作品にかなわない?
誤読への声
おわりに(野崎 歓)