ペスタロッチー・フレーベルと日本の近代教育
価格:5,500円 (消費税:500円)
ISBN978-4-472-40397-2 C1037
奥付の初版発行年月:2009年12月
明治の草創期に、学校教育に欧米式の方法が導入されて以来、子どもたちの直観や自発性を重視したペスタロッチーとフレーベルの教育思想は、戦後にいたるまで日本の教育に強い影響力を与え続けてきた。二人の教育思想はどのように受容され、実践されてきたのだろうか。その理想に共鳴した教育者・教育学者の足跡からたどる。
目次
はじめに
序章 ペスタロッチーとフレーベル―生涯・業績・影響
Ⅰ 日本の近代教育とペスタロッチー思想の受容
1 師範教育とペスタロッチー主義教授法
―高嶺秀夫によるペスタロッチー思想受容を中心に
2 澤柳政太郎とペスタロッチー思想
コラム 小西重直
3 小原國芳の「全人教育」とペスタロッチー
コラム 梅根悟
Ⅱ 幼児教育の成立とフレーベル思想の受容
4 幼稚園の誕生とフレーベル主義教育
コラム 関信三
5 A. L. ハウと頌栄幼稚園
―キリスト教幼稚園にみるフレーベル思想の受容(1)
コラム 松野クララ
6 S. A. アルウィンと玉成幼稚園
―キリスト教幼稚園にみるフレーベル思想の受容(2)
コラム キュックリッヒ
7 倉橋惣三における誘導保育論の成立
コラム 国際幼稚園連盟とアメリカの幼児教育
Ⅲ ペスタロッチー・フレーベル研究の展開
8 長田新のペスタロッチー研究
コラム 広島のペスタロッチー祭
9 荘司雅子のフレーベル研究
―人間教育から人間性の教育へ
コラム 1930年代日本におけるフレーベルの紹介
Ⅳ 戦前の教育運動とペスタロッチー
10 山下徳治とペスタロッチー
11 生活綴方教師とペスタロッチー精神
コラム 池袋児童の村小学校の教師たち
12 浦辺史と保育運動
―ペスタロッチーへの憧れを原点として
Ⅴ 日本のペスタロッチー
13 小西信八と聾唖教育
14 坂本龍之輔と貧民教育
15 石井十次・留岡幸助と児童養護・教育
ペスタロッチーとフレーベルの基本文献
年表 日本の教育の変遷