スタンダール 小説の創造
B7 376ページ 上製
価格:5,940円 (消費税:540円)
ISBN978-4-7664-1472-1 C3098
奥付の初版発行年月:2008年02月 / 発売日:2008年02月上旬
価格:5,940円 (消費税:540円)
ISBN978-4-7664-1472-1 C3098
奥付の初版発行年月:2008年02月 / 発売日:2008年02月上旬
内容紹介
▼独自の小説世界によって、今もなお新しい読者を魅了し続けているスタンダール。19世紀フランスに生きた作家は、なぜ不朽の傑作を生み出すことができたのか。日記や備忘、書簡など一次資料の綿密な考証を通じて『赤と黒』『パルムの僧院』の成立過程に斬新な視角をひらき、〈民衆〉〈手紙〉〈まなざし〉にテーマ構築の独創性を探ることで、同時代への批判的感性と自己の探求【エゴチスム】とが分かちがたく結びついた、文学的戦略と創造の美学を解明する。
髙木信宏(たかき のぶひろ)
九州大学大学院人文科学研究院准教授。博士(文学)。
1963年熊本県生まれ。九州大学大学院文学研究科博士後期課程中退。九州大学文学部助手、九州産業大学芸術学部専任講師を経て、現職。
目次
序
第Ⅰ章 小説創造の戦略
『アルマンス』における主人公像の造型
『赤と黒』の創作過程—着想と制作時期の再検証
『リュシアン・ルーヴェン』における〈衣装〉
『パルムの僧院』冒頭部の制作
第Ⅱ章 民衆・手紙・まなざし
スタンダールにおける〈民衆〉
ジュリアン・ソレルの〈手紙〉
『ラミエル』における社会諷刺
スタンダールにおける〈まなざし〉
『チェンチ一族』における〈まなざし〉
第Ⅲ章 創作と自己認識
『エゴチスムの回想』における自己認識
『エゴチスムの回想』と『社会的地位』
感受性と自己認識
『アルマンス』、あるいは〈感じやすい魂〉の悲劇
結論
あとがき