慶應義塾大学東アジア研究所 現代中国研究シリーズ
救国、動員、秩序 変革期中国の政治と社会
価格:4,180円 (消費税:380円)
ISBN978-4-7664-1769-2 C3331
奥付の初版発行年月:2010年09月 / 発売日:2010年09月上旬
▼清朝末期から中華人民共和国成立までの時期、それまで政治から排除されていた農民・労働者・女性たちは、強力に規律化され、全面的に動員されていった。しかしその過程は実は容易ではなかった…。従来の革命史に新たなる視座をもたらす注目の論考集。
▼「歴史」「現代政治」「外交」のなどの分野から現代中国を解明する新シリーズ。1冊目の本書は歴史分野からの実証研究。
【編著者】
高橋伸夫(たかはし のぶお)
慶應義塾大学法学部教授
1960年生まれ。慶應義塾大学院法学研究科博士課程単位取得退学、法学博士。専門:現代中国政治史。
主要業績:『中国革命と国際環境―中国共産党の国際情勢認識とソ連、1937年~1960年』(慶應義塾大学出版会、1996年)、『党と農民―中国農民革命の再検討』(研文出版、2006年)、『現代アジア研究2 市民社会』(共編著、慶應義塾大学出版会、2008年)、ほか。
目次
総論―救国、動員、秩序………高橋伸夫(慶應義塾大学法学部教授)
第1章 宣講所と文化館のあいだ―近代天津における「社会教育」と中国革命
………戸部健(静岡大学人文学部准教授)
第2章 党と国家の困難な関係―中国国民党の訓政建設………岩谷将(防衛省防衛研究所)
第3章 軍隊建設にみる秩序再編と動員の関係―1920年代広東の事例を中心に
………阿南友亮(東京成徳大学人文学部専任講師)
第4章 近代広東の民衆組織と革命―匪賊的行動様式の観点から
………蒲豊彦(京都橘大学文学部教授)
第5章 20世紀初頭の中国都市における「民衆運動」の再検討―武漢を事例に
………衛藤安奈(慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程)
第6章 党、農村革命、両性関係………高橋伸夫(慶應義塾大学法学部教授)
第7章 革命の財政学―財政的側面からみた日中戦争期の共産党支配
………一谷和郎(中部大学人文学部(専任)講師)
第8章 抗戦、建国と動員―重慶市動員委員会を事例として………段瑞聡(慶應義塾大学商学部准教授)
第9章 食糧徴発と階級闘争―国共内戦期東北解放区を事例として
………角崎信也(慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程)
第10章 建国初期の政治変動と宗族
―江西省寧岡県、1949-1952年………鄭浩瀾(フェリス女学院大学国際交流学部准教授)
第11章 江南基層社会からみた土地改革前史・序説
―旧松江府の図正と帰戸併冊………山本英史(慶應義塾大学文学部教授)
索 引