読む統計学 使う統計学[第2版]
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-7664-2036-4 C3041
奥付の初版発行年月:2013年05月 / 発売日:2013年05月下旬
文系学生の強い味方 !
▼「社会科学を学ぶ文系学生にとって統計学を学ぶ意味とは何か」という視点から書かれた、ユニークで親切な統計学の教科書。ゼミでの研究や卒業論文を書くうえで、最低限必要な統計が使えるようになるレベルまでをフォローする。
▼5刷を重ねたロングセラーの初版を、著者自身が授業で用いた経験をフィードバックし、より学生に理解しやすいよう改稿。また、社会事象に関わるコラムを増やし、フリー統計ソフト「R」の初歩的な使い方の解説も加えて、「統計学」の考え方に興味を持てる教科書としての充実をはかっている。
広田 すみれ(ヒロタ スミレ)
1984年慶應義塾大学文学部卒。3年の会社員生活の後、大学院に進学。1993年慶應義塾大学大学院社会学研究科社会学専攻後期博士課程単位取得退学。博士(社会学)。
現在、東京都市大学メディア情報学部教授、慶應義塾大学法学部非常勤講師。
専攻は、社会心理学、リスク・コミュニケーション、意思決定論。
主要著作に、共編著『心理学が描くリスクの世界――行動的意思決定入門(改訂版)』(慶應義塾大学出版会、2006)、共著『朝倉実践心理学講座1 意思決定と経済の心理学』(朝倉書店、2009)、同『リスクの誘惑』(慶應義塾大学出版会、2011)、同『リスクの社会心理学』(有斐閣、2012)など。
目次
はじめに
第2版に寄せて
第1章 統計学の目的:なぜ社会科学で統計学が必要なのか?
社会を知る方法としての統計学
1-1 統計学が役立つ場面
1-2 データ・アラカルト
1-3 統計学の目的、特徴と前提
〔演習〕 Rコマンダーを使って本格的なデータの分析を始めよう!
第2章 母集団と標本、標本抽出法
2-1 母集団と標本
2-2 標本抽出とは
〔演習〕無作為抽出のための乱数を発生させる
2-3 様々な標本抽出法
第3章 データを記述する(1):データの種類とグラフ統計
3-1 調査票からコンピュータへ
3-2 データの種類(1):質的データ
3-3 データの種類(2):量的データ
3-4 グラフ統計学(1):図の描画の基本
〔演習〕 Rコマンダーで図を描く(1):描画の基本と基本グラフ
3-5 グラフ統計学(2):図表現の展開
3-6 グラフ統計学(3):図を読む
〔演習〕 Rコマンダーで図を描く(2):散布図
第4章 データを記述する(2):ヒストグラムとデータの特性量
4-1 度数分布表
4-2 ヒストグラムで全体像を眺める
4-3 代表値
4-4 散布度
第4章章末問題
第5章 データを記述する(3):変数間の関係を見る
5-1 標準化
5-2 散布図と相関関係
5-3 相関係数
〔演習〕 Rコマンダーで相関係数行列を作成する
第6章 データを記述する(4):隠れた関係の発見と予測
6-1 回帰直線
〔演習〕 Rコマンダーで単回帰分析を行う
6-2 回帰分析の例:年齢層と平均賃金
第7章 データから全体像を推測する:確率分布いろいろ
7-1 確率と確率変数
〔演習〕 R言語シミュレーション:6面体のサイコロで1の目は本当に
1/6の確率で出る?
7-2 離散分布
〔演習〕 R言語でポアソン分布を現実の社会データに当てはめる
7-3 連続分布
7-4 標準正規分布
〔演習〕 R言語で正規分析を描いてみよう
第7章章末問題
第8章 標本から全体像を推測する(1):点推定と区間推定
8-1 推測の準備:中心極限定理
〔演習〕 Rで中心極限定理を実証する
8-2 区間推定
第8章章末問題
第9章 標本から全体像を推測する(2):統計的検定
9-1 統計的検定の考え方
9-2 仮説検定その2:片側・両側検定、検定力
9-3 2群の平均値の差の検定(大標本の場合)
9-4 2群の比率の差の検定(大標本の場合)
〔演習〕 ESP能力はあるのか? カードの模様当てと比率の検定
第9章章末問題
第10章 標本から全体像を推測する(3):検定法いろいろとその発展
10-1 小標本で平均を検討する:t 検定
10-2 カイ二乗(χ2)検定:分割表を検定する
10-3 分散分析(1):一元配置
10-4 分散分析(2):二元配置と交互作用
おわりに:初等統計学からの発展(Tips)
付録 確率計算の基礎:場合の数、順列、階乗、組み合わせの復習
章末問題 解答
引用・参考文献
付表1 ギリシャ文字の読み方
付表2 標準正規分布の面積
付表3 t 分布
付表4 χ2 分布
付表5 F 分布(α=0.05)
付表6 F 分布(α=0.01)
索引
Column ◆目次
統計データの入手方法、有効数字
レポートの書き方
「統計学者」ナイチンゲールとその名をもらった娘
司法と確率:多数決は何対何とすべきか
乱数の作り方
変わる世論調査とその読み取り方
スノウ博士による疫学と空間統計
タイタニックで生き残ったのは誰
ケトレの「平均人」
日本人は不幸になった?:幸福感研究の落とし穴
スポーツ・イラストレイテッド・ジンクス
平均への回帰:ゴルトンの統計学上の業績
オリンピック100m走で女子が男子を超える日
なぜ確率は重要なのか
確率と蓋然性
確率分布のリアリティ:統計の「実体化」とその影響
偏差値再び
「どうして5%水準?」ネイマン=ピアソン流とフィッシャー流
統計的検定の前提と注意
目撃証言の研究:t 検定、カイ二乗検定、分散分析
「モデル」と統計学:天文学、実験心理学、経済学
「関係がある」?:共変関係誤認の理由
Data 目次
平均貯蓄現在高をヒストグラムにしてみると
ゴルトンと「集合知」
散布図と相関の例
現実のデータの正規分布への当てはめ:法科大学院適性試験受験者の得
点分布
ミニコラム 目次
確率論の創始者パスカル
平均値のウソ
偏差値(T値)について
区間推定における注意
文字による正規分布表現
Studentのt 分布の “Student” とは