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こころをつなぐ小児医療

こころをつなぐ小児医療

四六判 272ページ 上製
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-7664-2043-2 C3047
奥付の初版発行年月:2013年05月 / 発売日:2013年05月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

良い小児科医になるための道標

「良い小児科医とは、最新・最高の知識と技術を身につけながら、自分で訴えられない子どもたちに代わって、
医療・発達・生活について提言し、社会に対して行動する医師である」
小児科医40年の経験をおしみなく伝えつつ、これからの小児科医への願いをこめた書。
ベテラン小児科医が伝える小児科医療の魅力。

▼著者の小児科医師としての40年間の経験から、「子どもとの関係づくり」「親とのコミュニケーションづくり」など、医療の技術だけでなく医療に携わる者の“こころ”について具体的なエピソードとともに語り、また現代社会で小児科医師が果たしてほしい役割について提言する。
▼大学の医学教育では伝えることのできない、小児科医療の魅力・醍醐味を若い医師たちへ惜しみなく伝える一冊。

著者プロフィール

満留 昭久(ミツドメ アキヒサ)

福岡大学名誉教授。国際医療福祉大学大学院教授。国際医療福祉学院学院長。医学博士。教育と医学の会理事。専門は小児科・小児神経学。
1939年鹿児島県生まれ。1965年九州大学医学部卒業。1970年九州大学病院小児科助手。1975年福岡大学医学部へ。同大学医学部講師、助教授を経て小児科教授。1997年福岡大学病院副病院長、2001年同大学医学部長。2006年3月福岡大学退職、同年4月より現職。2006年からNPO法人子どもの村福岡理事長。
日本小児科学会、日本小児神経学会、臨床神経生理学会、日本てんかん学会などの評議員・理事を務める。
著書に『新小児医学大系』(分担執筆、中山書店、1985年)、『小児神経疾患診療ハンドブック』(共著、南江堂、1988年)、『ベッドサイドの小児の診かた(第2版)』(編著、南山堂、2001年)、『小児神経学の進歩〈第30集〉』(共著、診断と治療社、2001年)、『こころの発達をはぐくむ』(共編、慶應義塾大学出版会、2002年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに
  
第一章 こころをつなぐ

 §1 小児科の魅力を伝える!
 §2 君の心臓の音を聴いてみる?
 §3 脳を先生にやる!
 §4 鏡と医師
 §5 はじめての別れ
 §6 小児医療とパターナリズム
 §7 いのちの輝き
 §8 「私」をよく見て
 §9 「患者様」と「クライアント」
 §10 子どもたちにとっての入院生活
 §11 難病の子どもたちが考えていること
 §12 封印が取れたんだもん!
 §13 頑張り屋
 §14 自閉症児の診察
 §15 E子さんからもらった年賀状
 §16 共に生きる
 §17 身もこころも
 §18 親の思い
 §19 アペール症候群の子の母
 §20 成人式の晴れ姿
 §21 荒海にこぎ出す
 §22 グリーフケア
 §23 ある重症心身障害児の死
 §24 子どもと別れるために必要な時間
 §25 息子に教えられたこと
 §26 レスパイト・ケア
 §27 チャイルドライフ・スペシャリスト
 §28 言葉はむつかしい
 §29 がんばらないで
 §30 こころをつなぐ道具
 §31 「ポテトチップ2枚、追加」という食事箋
 §32 小児科医と子育て助言
 §33 三歳児神話
 §34 道化師のソネット
 §35 子どもは本来たくましい
 §36 子どもを守る
 §37 虐待死ゼロのまち
 §38 『次郎物語』を読み直す
 §39 「愛情」という食事
 §40 「子どもの村福岡」を開く

第二章 医療と教育

 §1 子育て
 §2 こころは形から
 §3 早寝、早起き
 §4 早期教育と子ども
 §5 親と子の絆を育む
 §6 子どものこころのSOSと身体症状
 §7 Medical student abuse
 §8 虐待とパターナリズム
 §9 慢性疾患をもつ子どもへ教育的配慮を
 §10 小児医療と教育
 §11 小児科医が子どもたちにできること
 §12 「教育と医学」とアドボカシー
 §13 「教育と医学」のこれから
 §14 子どもたちへの支援の絆をより太く、より強く

第三章 若き小児科医への願い

 §1 どんな小児科医になるのか、を考える
 §2 「総合小児科学」
 §3 指導医になるということ
 §4 キラリと光る小さな石ころ――臨床と研究
 §5 教えること・学ぶこと――教員のパッション
 §6 子どもを診るコツ
 §7 こころをつなぐ小児医療――2012年福岡大学医学部(4学年)講
    義より
 §8 社会的養護と社会小児科学――「子どもの村福岡」の活動から学
    んだもの

おわりに


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