慶應義塾幼稚舎の理科教育 ― 直接経験と採集理科の100年
価格:2,200円 (消費税:200円)
ISBN978-4-7664-2044-9 C0037
奥付の初版発行年月:2013年05月 / 発売日:2013年05月上旬
慶應義塾幼稚舎理科教育の100年の歩み。
▼「直接経験」と「採集理科」の2つを柱として、他の公立・私立の小学校に見られない独自の教育を行ってきた慶應義塾幼稚舎(慶應義塾の一貫教育校)の理科教育。その100年の歴史と現在の教育のカリキュラム、そして本格的な体験学習の場である「サイエンス・ミュージアム」などを詳細に紹介。
▼当初から「理科専科教員」を置くなど、常に先駆的な試みを続けてきた幼稚舎の理科教育を初めて書籍化。小学校理科関係者注目の一冊。
【主な執筆者】
相場 博明(あいば ひろあき)
慶應義塾幼稚舎教諭。東京学芸大学大学院修了、博士(教育学)。専門は理科教育学、古生物学(長鼻類化石、昆虫化石、植物化石)。
目次
序
まえがき
第1章 幼稚舎理科100年の歴史
1.幼稚舎理科の黎明期――明治7年~明治43年――
2.幼稚舎理科の創設期――明治44年~大正14年――
3.幼稚舎理科の確立期(永野房夫時代)
――大正14年~昭和45年――
(1)永野房夫の人物像
(2)天現寺校舎への移転と理科
(3)第二次世界大戦および戦後の理科
(4)西村英雄の就任と仮説実験授業
4.幼稚舎理科の発展期(高梨賢英・馬場勝良時代)
――昭和45年~平成23年――
(1)高梨・馬場の就任とその功績
(2)高梨賢英の人物像
(3)馬場勝良の人物像
(4)新しい教員の就任と新しい流れ
(5)新館21の完成と新しい理科室
5.幼稚舎林間学校、臨海学校の歴史と理科
(1)林間学校の歴史と理科
(2)臨海学校の歴史と理科
第2章 幼稚舎理科の特徴的カリキュラム
1.幼稚舎理科に流れるフィロソフィー
(1)個人に任せた授業スタイル
(2)直接経験重視の理科とは
(3)採集理科
2.各学年の特徴的カリキュラム
(1)2学年
(2)3学年
(3)4学年
(4)5学年
(5)6学年
3.学校プールの生物調査とヤゴ救出作戦
(1)はじめに
(2)学校プールは「水辺空間」
(3)プールの生物調査法
(4)ヤゴの飼育
(5)ヤゴ救出ネット
(6)今後の展望
4.高原学校と理科
5.海浜学校と理科
6.理科自由研究
7.理科系クラブ活動
8.理科室イベント
第3章 幼稚舎理科の新しい取り組み
1.サイエンスミュージアムの構築
(1)設立の背景
(2)サイエンスミュージアムの設立
2.サイエンスミュージアムの紹介
(1)第1ミュージアム
(2)第2ミュージアム
(3)理科自然園とビオトープ
3.サイエンスミュージアムの教育利用
(1)児童をいかにミュージアムに参加させるか
(2)3つの自然検定
(3)自然検定プロジェクト
第4章 幼稚舎出身の科学者たち
近藤信一/槇 文彦/福川忠昭/富塚誠義
安西祐一郎/友岡克彦/伊藤公平/山内慶太
牛場潤一/入江貴博/丸山健太
慶應義塾幼稚舎理科 関係年表
おわりに
執筆者紹介