日本電力業の発展と松永安左ヱ門
価格:7,150円 (消費税:650円)
ISBN978-4-8158-0252-3(4-8158-0252-1) C3033
奥付の初版発行年月:1995年02月
現在のわが国の電力企業形態 (民営9電力体制) は,欧米諸国とは異なる独特の企業形態をもって,日本経済の発展に重要な役割を果してきた。本書は,わが国電力業の一貫した自立性を実証するとともに,電力業の体現者松永安左ヱ門の足跡と役割を日本経済史・経営史に正当に位置づける。
目次
序 章 課題と視角
第Ⅰ部 電力業経営の自立性
第1章 戦前期日本電力業の資金調達と財閥
第1節 課 題
第2節 戦前期日本電力業の資金調達
第3節 財閥と電力資本との関係
第4節 電力外債と電力業経営
第2章 電力統制・国家管理と財閥・官僚
第1節 課 題
第2節 電力連盟の成立とその機能
第3節 電力国家管理研究の新視角
第3章 電気事業再編成とGHQ
第1節 課 題
第2節 電気事業再編成の経過とその影響
第3節 企業形態改変の諸プラン
第4章 民営9電力体制と通産省
第1節 課 題
第2節 1950年代前半 (1951~1955年)
第3節 高度経済成長期 (1956~1970年)
第4節 低成長期 (1971~1984年)
第5節 小 括
第Ⅱ部 松永安左ヱ門の役割
第5章 電源開発や資金調達における革新
第1節 課 題
第2節 松永と福沢桃介
—— 対照的な電源開発方針とその帰結
第3節 東邦電力の資金調達過程
第6章 先見的な電力統制構想と国家管理への反対
第1節 課 題
第2節 電力統制と5大電力経営者
第3節 松永と出弟二郎
—— 電力国家管理の成立要因
第7章 電気事業再編成におけるリーダーシップと再々編成問題への対応
第1節 課 題
第2節 電気事業再編成の主役は誰か
—— 民営地域別9分割案の形成過程
第3節 電気事業再々編成問題と松永
終 章 総括と展望