原子力発電をどうするか 日本のエネルギー政策の再生に向けて
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-8158-0679-8 C3033
奥付の初版発行年月:2011年08月
エネルギー産業史研究の第一人者が、長年の蓄積にもとづいて、もっとも現実的で、かつ総合性に富んだ最適解を示す。歴史的難題をこえて、日本のエネルギー政策に新たな展望をひらくために、いま必要な取組みを信頼できる叙述で明快に論じた、渾身の提言。
目次
第1章 福島第一原子力発電所事故の衝撃
1 2011年3月11日
2 原子力政策の根本的見直し
3 2004年・2008年の提言の再検証
第2章 日本における原子力発電の歴史が教えるもの
1 国民的期待を受けてのスタート 1955~73年
2 大原子力時代と国論の分裂 1974~85年
3 国策民営方式による調整 1986~2002年
4 原子力ルネサンスと政策的支援 2003~10年
5 歴史の教訓
第3章 原子力発電の何が問題か
1 重大事故の発生
2 情報の隠蔽
3 電源三法交付金による立地
4 バックエンド問題の未解決
5 国策民営方式の矛盾
第4章 原子力発電の危険性
1 福島第一原発事故の原因
2 原発の新たな安全基準をめぐる福井県と国との見解の齟齬
3 危険性の最小化
第5章 原子力発電の必要性
1 エネルギー安定供給 (Energy Security)
2 経済性 (Economy)
3 地球温暖化対策 (Environment)
第6章 福島第一原発事故後のエネルギー政策
1 いくつかの原発縮小シナリオ
2 再生可能エネルギーの普及と課題
3 「火力シフト」 と天然ガス確保
4 CO2削減の切り札としての石炭火力技術移転
5 「第四の電源」 としての省エネルギーによる節電
6 2030年の電源構成見通し
第7章 問われている課題