放射線安全取扱の基礎 [第三版増訂版] アイソトープからX線・放射光まで
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-8158-0731-3 C3042
奥付の初版発行年月:2013年05月
人体への影響や放射線計測手法、諸法令や緊急時の対応など、放射線を扱う上で必要な知識を幅広く解説した好評テキスト。福島第一原発事故による被曝と環境汚染について増補した本書は、放射線を扱う学生や、資格取得を目指す人はもちろん、広く一般市民にとっても有用である。
目次
1 放射線の人体に与える影響
1. 人体影響
1 人間に対する放射線影響の分類/2 確定的影響/3 確率的影響/
4 放射線による胎児への影響
2. 放射線の生体への作用機構
1 放射線と物質の相互作用/2 放射線化学反応/3 生体内での放射線
化学反応/4 放射線効果とその修飾
3. 放射線の生体に対する影響
1 細胞に対する放射線影響/2 組織、器官、個体に対する放射線影響/
3 突然変異と遺伝的影響/4 放射線障害の修復、回復/5 放射線アポ
トーシス
2 安全取扱の基礎
1. 放射線の基礎
1 放射線と放射能/2 原子核の基本的性質/3 放射性同位元素の壊変
/4 放射性同位元素の壊変則/5 放射性同位元素の製造
2. 放射線測定
1 放射線測定器/2 個人被曝線量測定用機器/3 作業環境の測定
3. 放射線防護
1 放射線防護の基本的考え方/2 実効線量および補助限度/3 線量限
度
4. 環境放射線
1 自然放射線源による被曝/2 人間活動によって高められた自然放射線
被曝/3 人工放射線源による被曝/4 被曝線量の世界平均と日本の平均
3 放射性同位元素および放射線発生装置の安全取扱
1. 放射性同位元素および放射線発生装置を扱うにあたって
1 安全取扱の原則/2 使用資格/3 被曝管理と防護/4 管理区域入退
方法
2. 放射性同位元素の安全取扱
1 非密封線源の安全取扱/2 密封線源/3 表示付認証機器
3. 放射線発生装置の安全取扱
1 加速器の安全利用/2 放射光の安全利用
4. X線発生装置の安全取扱
1 X線装置の安全取扱/2 X線発生装置の概略/3 X線の吸収と遮蔽/4
X線の利用
5. 緊急時の対応
1 緊急時とは/2 緊急時対応の原則/3 業務従事者の対応/4 責任体制
4 法 令
1. 法令制定にいたる歴史的社会的背景
2. 放射線障害の防止に関する諸法令
3. 障害防止法
1 障害防止法の構成/2 用語/3 管理体制/4 人の安全管理/5 放射
線施設/6 線源管理の基準
4. 電離放射線障害防止規則
1 電離放射線障害防止規則の構成/2 用語/3 安全管理体制/4 人の
安全管理/5 X線装置およびX線作業の安全対策/6 作業環境の測定/7
手続
5 放射線障害予防規定
1. 放射線障害予防規定とは
2. 安全管理体制
1 放射線安全管理組織/2 放射線業務従事者のライセンス分類
3. 放射線業務従事者の登録と管理
1 健康診断/2 教育訓練/3 放射線業務従事者の登録/4 被曝管理/
5 入退管理
4. 線源の管理
1 線源の入手/2 核種と使用量/3 放射性廃棄物
5. 点検と報告
1 施設の点検/2 放射線管理状況報告書
補 章 福島第一原発事故による被曝と環境汚染
1. 低線量被曝の人体への影響
2. 食品中セシウムの基準濃度と摂取限度
1 食品中セシウムの基準濃度/2 基準濃度算出の前提条件/3 基準濃
度の算出/4 セシウムの代謝特性
3. 低レベル被曝線量と放射能の測定
1 被曝線量の測定/2 放射能の測定/3 体内の放射線の測定
4. 除 染
1 汚染拡散のメカニズムと汚染分布の特徴/2 除 染
5. ICRP 2007年勧告について
1 放射線加重係数と組織加重係数/2 被曝状況
付 録
1. 壊変図式
2. 放射性壊変系列
3. 放射線の利用例
1 医学的利用/2 農学的利用/3 分子生物学における放射線
の利用/4 工学的利用
4. 廃棄物の分類図