年金保険の基本構造 アメリカ社会保障制度の展開と自由の理念
価格:9,350円 (消費税:850円)
ISBN978-4-8329-5931-6(4-8329-5931-X) C3032
奥付の初版発行年月:1998年03月 / 発売日:1998年04月下旬
1935年社会保障法の制定から1980年代まで,年金保険を中心に医療・公的扶助・福祉などアメリカ社会保障制度の歴史的展開と全体像を一次資料を駆使して丹念に分析.そこから自由を中核とし自立・自助に重きを置くアメリカ社会保障制度を方向づけてきた基本原理を抽出する.
菊池 馨実(キクチ ヨシミ)
大阪大学法学部助教授
目次
序 章 アメリカ社会保障前史
第 1節 救貧法から社会事業への系譜
第 2節 20世紀における発展—1935年社会保障法の前史的背景
第 1章 アメリカ社会保障の成立—1935年社会保障法
第 1節 社会保障法制定の背景
第 2節 立法過程
第 3節 1935年社会保障法の内容
第 4節 社会保険制度導入をめぐる議論—老齢保険と失業補償
第 5節 1935年法の評価
第 2章 社会保障の実施と1939年改正法
第 1節 社会保障法の制定と実施
第 2節 1939年改正法の立法過程とその概要
第 3節 1939年改正法の評価
第 3章 第2次世界大戦と1950年代における社会保障の発展
第 1節 戦時体制下における展開
第 2節 戦後の経済繁栄と社会保障の発展
第 3節 障害に対する所得保障制度の導入
第 4節 1950年代までの改正
第 4章 「偉大なる社会」と社会保障
第 1節 「偉大なる社会」と社会保障の進展
第 2節 連邦医療保険制度の導入
第 3節 1960年代における改正
第 5章 社会保障の転換期
第 1節 社会保障の転換期
第 2節 公的扶助の連邦制度化
第 3節 年金保険における男女平等保護原則の普遍化
第 4節 1970年代における改正
第 6章 社会保障の危機と新たなる展開
第 1節 年金保険の危機
第 2節 年金保険の再生
第 3節 1983年改正法の性格
第 7章 アメリカ社会保障をめぐる現代的課題
第 1節 所得保障の展開
第 2節 福祉改革の進展
第 3節 混迷のなかの医療保障