北海道大学大学院文学研究科研究叢書 1
ピンダロス研究 詩人と祝勝歌の話者
価格:9,350円 (消費税:850円)
ISBN978-4-8329-6311-5(4-8329-6311-2) C3098
奥付の初版発行年月:2002年05月 / 発売日:2002年05月下旬
合唱隊が現代の我々には未知の文学表現であるためか,古代ギリシア最高の合唱隊詩人ピンダロスの詩は難解なものとされてきた。本書は,ピンダロスという詩魂が言葉を紡いだ,その根本を解明しようとするものである。北海道大学大学院文学研究科研究叢書1。
安西 眞(アンザイ マコト)
1948年生まれ
1980年 東京大学大学院人文科学研究科西洋古典学専攻博士課程中退
現 在 北海道大学大学院文学研究科教授
主論文 祝勝歌ミュートスの研究:Bundy理論にもとづいて(Ⅰ)(東京大学教養学部教養学科紀要第18輯,1986),祝勝歌ミュートスの研究:Bundy理論にもとづいて(Ⅱ)(北海道大学文学部紀要36(2),1988),祝勝歌の一人称単数(日本西洋古典学会編,西洋古典学研究XXXVIII, 1990),祝勝歌の一人称単数(Ⅱ)(荒井献博士還暦退官記念論文集,1991),First Person Forms in Pindar: a re-examination (BICS 39, 1994) など
目次
Bibliography
序 論 この研究が目指すもの,その研究史上の立脚点
第Ⅰ部 basis言語論
序 章 本論文が言語記述に似ている理由
第1章 臨場感
第2章 テーゼ
第3章 ムーサよ,私のそばに立て
第4章 櫂を止めよ
第5章 私はここにやって来た
第6章 私は勝利者を讃えねばならない
第Ⅱ部 basis言語を駆使する合唱隊のためのいくつかの技術
序 章 バッキュリデースとの比較など
第1章 誰か勝利者の館の門まで行って……
第2章 祝勝歌の始まりの合図としてのハーモニー
第3章 詩人を演じる「私」
第4章 私はテーバイで生まれ育った
付 論 門の前の祝勝歌 271
古典引用索引
用語索引