アメリカ環境政策の形成過程 大統領環境諮問委員会の機能
価格:6,160円 (消費税:560円)
ISBN978-4-8329-6361-0(4-8329-6361-9) C3032
奥付の初版発行年月:2003年02月 / 発売日:2003年02月下旬
わが国ではまだその機能がよく知られていない「もう一つの」中央環境行政機関=環境諮問委員会CEQの,設立の背景や機能の実態,省庁間政策調整や政策協議といった活動を歴史的に考察し,連邦政府のトップレベルにおける政策決定システムの基本構造を究明する。日本の環境法制度を考察する際に、有益な指標となろう。
及川 敬貴(オイカワ ヒロキ)
1967年 北海道に生まれる
1991年 北海道大学法学部卒業
1993年 同大学大学院環境科学研究科修士課程修了
1997年 パデュー大学大学院政治学研究科修士課程修了
日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て
2000年 北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了(法学博士)
日本学術振興会特別研究員(PD)を経て
現 在 鳥取環境大学環境情報学部専任講師
主要論文
「Environmental Policy Coordination at the Executive Level: The American Experience」(北大法学論集50巻2号,1999年)
「21世紀の環境活動は「参加型」から「コラボレーション(協働)型」のレベルへ」(環境会議2002年3月号)など
目次
序 章 「環境」政策の課題と分析の方法
第1章 国家環境政策法の成立と政策決定システムの形成(一九五九年〜一九六九年)
第1節 「資源と保全に関する法案」の時代
第2節 「環境」概念の発達
第3節 「環境(の質)」をめぐる対立
第4節 トップ・レベルの政策決定システムの誕生
第2章 政策決定システムの変容と環境諮問委員会の機能拡大(一九七〇年)
第1節 環境諮問委員会の組織構造
第2節 環境諮問委員会の権限の拡大
第3節 二つの「環境」と現行の政策決定システム
第3章 環境諮問委員会の機能 PHASE Ⅰ(一九七〇年〜一九七六年)
第1節 環境諮問委員会に与えられた権限とその主要活動領域
第2節 一九七六年までの活動内容とその成果
第3節 ニクソン政権期の環境諮問委員会
第4節 フォード政権期の環境諮問委員会
第4章 環境諮問委員会の機能 PHASE Ⅱ(一九七七年〜一九九九年)
第1節 カーター政権期の環境諮問委員会
第2節 レーガン政権期の環境諮問委員会
第3節 一九九〇年代の環境諮問委員会
終 章 「環境」政策の基本構造と今後の展望
付録1 一九六九年国家環境政策法(抄)
付録2 CEQへの付託ケース一覧(一九七〇年〜一九九九年