北海道大学大学院文学研究科研究叢書 3
藝術解釈学 ポール・リクールの主題による変奏
価格:6,600円 (消費税:600円)
ISBN978-4-8329-6391-7(4-8329-6391-0) C3010
奥付の初版発行年月:2003年05月 / 発売日:2003年05月下旬
現代哲学の第一人者であるポール・リクールの思惟を敷衍し,藝術理解の可能性を論じた本書は,リクール解釈学を生産的に受容する一つの方向性を示すとともに,今日の美学・藝術学の領域を大きく切り開く野心的な試みとなっている。美学・藝術学の新しい可能性を提起する一冊。
北村 清彦(キタムラ キヨヒコ)
1955年生まれ
1985年 京都大学大学院文学研究科美学美術史学専攻博士後期課程研究指導認定退学。同年京都大学文学部助手
1987年 島根大学法文学部助教授
1996年 北海道大学文学部助教授を経て,2000年より現職
現在 北海道大学大学院文学研究科教授 博士(文学)
専門 美学・藝術学
主論文 芸術の理論と歴史(共著,思文閣出版,1990),De la distance esthea'tique(AESTHETICS, no.5, 1992),芸術学フォーラム 第2巻 芸術学の射程(共著,勁草書房,1995),芸術学を学ぶ人のために(共著,世界思想社,1999),Aesthetics and Cosmology (Aesthetics of Transhumanity—Beauty, Nature, Universe—, International Yearbook of Aesthetics, vol.5, 2001),An Aesthetics of Matter (in collaboration with Kitamura Tomoyuki, Aesthetics
目次
序 論 展望と視座
Ⅰ 藝術作品の位相
第1章 生命と言語:象徴と藝術作品
第2章 言語的想像力:隠喩と藝術作品
第3章 物語る人間:物語と藝術作品
Ⅱ 藝術経験の観想
第4章 美的価値について:同意の地平への参画を目指して
第5章 美的距離について:解釈の存在論的条件として
第6章 美的知識について:コスモロジー・シンボリズム・パフォーマンス
第7章 美的倫理について:イマージュと共同体
第8章 美的人間について:内田百閒を例として
結語