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1930年代における商業銀行の再編アメリカ銀行恐慌と預金者保護政策

アメリカ銀行恐慌と預金者保護政策 1930年代における商業銀行の再編

A5判 408ページ
価格:6,160円 (消費税:560円)
ISBN978-4-8329-6706-9 C3033
奥付の初版発行年月:2009年02月 / 発売日:2009年02月下旬

内容紹介

銀行恐慌および銀行再編過程を政府の公的政策(預金者保護政策)と関連させて検討。不良債権処理という側面からマクロ的視点で接近するほか,個別銀行の対応にまで掘り下げて分析,政策との対応関係を具体的に明らかにする。現代の金融問題にも適用可能な政策的含意を導き出す。

著者プロフィール

小林 真之(コバヤシ マサユキ)

1946年 北海道に生まれる.1969年 北海道大学経済学部卒業.1971年 北海道大学経済学研究科修士課程修了.1974年 北海道大学経済学研究科博士課程単位取得退学.1974年 北海学園大学経済学部講師.1985年 同教授,現在に至る.1990年4月〜91年9月 米国ペンシルヴェニア大学客員研究員.博士(経済学)(北海道大学)主 著
:『信用と外国為替』(共著),ミネルヴァ書房,1978年.『金融資本論研究』(共著),北海道大学図書刊行会,1983年.『比較金融史研究』(共著),ミネルヴァ書房,1992年.『揺れ動く現代世界の経済政策』(共著),日本経済評論社,1995年.『株式恐慌とアメリカ証券市場』(単著),北海道大学図書刊行会,1998年.『金融システムと信用恐慌』(単著),日本経済評論社,2000年.『現代金融論』(共著),有斐閣,2004年.『現代金融と信用理論』(共著),大月書店,2006年.











上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はしがき
第Ⅰ部 銀行恐慌の原因と推移
 第1章 ユニット・バンク制度と預金者保護政策
  第1節 ユニット・バンク制度をめぐる歴史的経緯
  第2節 銀行集中への動き
  第3節 バランス・シートの公的規制
  第4節 州預金保険制度
 第2章 銀行恐慌の原因
  第1節 1920年代の預金及び貸付・投資の動向
  第2節 大恐慌期の預金動向
  第3節 大恐慌期の貸付・投資の動向
 第3章 銀行恐慌の推移 
  第1節 銀行恐慌の特徴
  第2節 銀行恐慌の推移
 第4章 銀行救済政策の展開——復興金融公社融資と連銀買オペ政策の意義——
  第1節 全国信用公社の設立
  第2節 復興金融公社による銀行救済融資
  第3節 グラス・スティーガル法と連邦準備銀行による大規模な公開市場操作
  第4節 1933年2〜3月の信用恐慌 
第Ⅱ部 銀行恐慌と預金者保護
 第5章 救済型銀行合併と預金者
  第1節 銀行合併と資本集中
  第2節 積極的な銀行合併
  第3節 救済型銀行合併——(1) 株式交換による銀行合併
  第4節 救済型銀行合併——(2) 株式交換をともなわない合併
 第6章 銀行清算と預金者損失
  第1節 銀行清算の方法
  第2節 銀行清算と預金者の損失 
  第3節 全国銀行休業日以前の大銀行の清算
  第4節 全国銀行休業日以降の銀行清算
 第7章 復興金融公社と不許可銀行の再編
  第1節 銀行再編の枠組み
  第2節 復興金融公社による資金援助
  第3節 不許可銀行の再編
 第8章 不良債権と公的資金
  第1節 資産査定基準と収益動向
  第2節 形式的な公的資金注入
  第3節 公的資金を申請した銀行(I)——減資を実施しなかった銀行
  第4節 公的資金を申請した銀行(II)——減資を実施した銀行
  第5節 公的資金を申請した銀行(III)——役員人事への公的介入
 第9章 連邦預金保険制度の成立
  第1節 連邦議会における預金保険法案
  第2節 1933年銀行法における預金保険制度
  第3節 第2次「恒久」預金保険法(1935年9月〜)
  第4節 預金保険制度と預金保証
 第10章 連邦預金保険制度と銀行破綻処理政策——1934〜40年における連邦預金保険公社の経験——
  第1節 銀行の破綻処理政策
  第2節 連邦預金保険公社の財政状況
  第3節 銀行清算
  第4節 資金援助をともなう銀行合併
むすびに
参考文献
あとがき
銀行・企業名索引
人名索引 
事項索引


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