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新・自然史科学 Ⅰ地球と生命の進化学

地球と生命の進化学 新・自然史科学 Ⅰ

沢田 健:編著, 綿貫 豊:編著, 西 弘嗣:編著, 馬渡 峻輔:編著, 栃内 新:編著, 秋元信一:著, 阿波根直一:著, 大原昌宏:著, 柁原 宏:著, 片倉晴雄:著, 倉本 圭:著, 小林快次:著, 鈴木徳行:著, 高橋英樹:著, 堀口健雄:著, 前川光司:著, 増田道夫:著, 増田隆一:著, 矢部 衛:著, 渡邊  剛:著
A5判 290ページ
価格:3,300円 (消費税:300円)
ISBN978-4-8329-8183-6 C3045
奥付の初版発行年月:2008年03月 / 発売日:2008年04月下旬

内容紹介

「地球と生命の相互作用」の視点から,地球進化と生物進化を連結させて自然界の多様性と進化を包括的に理解する新しい自然観を構築する。 宇宙の誕生,地球の誕生,そして生命の誕生から人類の進化、現在までを年代順に体系的にまとめた,地球史・生命史に関する教科書の決定版。

著者プロフィール

沢田 健(サワダ ケン)

北海道大学大学院理学研究院講師,博士(理学) / 第10章執筆

綿貫 豊(ワタヌキ ユタカ)

北海道大学大学院水産科学研究院准教授,農学博士 / 第5章コラム執筆

西 弘嗣(ニシ ヒロシ)

北海道大学大学院理学研究院准教授,理学博士 / 第4章執筆

馬渡 峻輔(マワタリ シュンスケ)

北海道大学大学院理学研究院教授・北海道大学総合博物館館長,理学博士

栃内 新(トチナイ シン)

北海道大学大学院理学研究院准教授
 理学博士 / 第6章コラム・第7章執筆

秋元信一(アキモト シンイチ)

北海道大学大学院農学研究院教授
 博士(農学) / 第9章執筆

阿波根直一(アワゴン ナオカズ)

北海道大学大学院理学研究院准教授
 博士(理学) / 第10章執筆

大原昌宏(オオハラ マサヒロ)

北海道大学総合博物館准教授
 博士(農学) / 第4章執筆

柁原 宏(カジハラ ヒロシ)

北海道大学大学院理学研究院助教
 博士(理学) / 第3章執筆

片倉晴雄(カタクラ ハルオ)

北海道大学大学院理学研究院教授
 理学博士 / 第10章執筆

倉本 圭(クラモト キヨシ)

北海道大学大学院理学研究院教授
 博士(理学) / 第1章執筆

小林快次(コバヤシ ヨシツグ)

北海道大学大学総合博物館助教
 Ph.D. / 第7章執筆

鈴木徳行(スズキ ノリユキ)

北海道大学大学院理学研究院教授
 理学博士 / 第2章コラム執筆

高橋英樹(タカハシ ヒデキ)

北海道大学総合博物館教授
 理学博士 / 第5章執筆

堀口健雄(ホリグチ タケオ)

北海道大学大学院理学研究院教授
 理学博士 / 第2章執筆

前川光司(マエカワ コウジ)

北海道大学北方生物圏センター教授
 農学博士 / 第4章執筆

増田道夫(マスダ ミチオ)

北海道大学名誉教授
 理学博士 / 第5章執筆

増田隆一(マスダ リュウイチ)

北海道大学創成科学共同研究機構准教授
 理学博士 / 第11章執筆

矢部 衛(ヤベ マモル)

北海道大学大学院水産科学研究院教授
 水産学博士 / 第4章執筆

渡邊  剛(ワタマベ ツヨシ)

北海道大学大学院理学研究院講師
 博士(地球環境科学) / 第11章コラム執筆

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

口絵
まえがき
第1章 宇宙と地球の誕生
 1. 宇宙の誕生
  膨張する宇宙 / ビッグバンによる宇宙の始まりと軽元素の起源および宇宙背景放射 / 標準宇宙モデルと宇宙の年齢
 2. 地球誕生までの宇宙の進化
  宇宙の冷却と熱的不均質の形成 / 重元素の合成 / 銀河の化学進化
 3. 地球の誕生
  地球最古の物質 / 地球形成の始まり / 惑星集積と地球の初期熱史 / 核とマントルの分離 / 大気と海洋の形成 / 原始大気と生命の起源
 コラム・ウラン 鉛法,鉛-鉛法,ハフニウム-タングステン法
第2章 原核細胞から真核細胞へ
 1. 生命の誕生
 2. 生物界の3つのドメイン
 3. ランソウ類の起源・酸素発生・その後の地球
 4. 真核生物の起源
 5. オルガネラの起源
 6. 真核生物の初期進化
 7. 真核生物のスーパーグループ
  アメーバゾア生物群 / 後方鞭毛生物群 / リザリア生物群 / 植物群 / クロムアルベオラータ生物群 / エクスカベート生物群
 コラム・バイオマーカー
第3章 後生動物の起源と進化——原生代〜古生代初期
 1. 先カンブリア時代の年代区分
 2. 後生動物の多様性・系統関係・分岐年代
 3. 原生代〜古生代初期の大陸分布と気候変動,多細胞生物の進化
  約24億年前 / 12億〜10億年前? / 約8億〜6億年前 / 5.8億年前〜 / カンブリア紀
 コラム・絶滅分類群のグルーピング
 4. 左右相称動物のボディープラン多様化の要因
第4章 古生代前期における魚類の進化,陸上生態系の出現と初期進化
 1. 海で起きた魚類の進化——魚類とは
 2. 有顎魚類の出現——顎は鰓弓が変化したもの
  顎の出現 / 生態的多様化の源,歯の出現 / 初期の顎口類
 3. 軟骨魚類と硬骨魚類——爆発的放散
  条鰭類の爆発的放散 / 肉鰭類 / 軟骨魚類
 4. 陸上生態系の出現——植物
 5. 陸上生態系の出現——動物
  古生代の陸上節足動物 / 蛛形綱 / 多足類 / 六脚類
 コラム・節足動物が陸生化するために克服したもの
第5章 古生代における陸上植物の進化——初期種子植物/裸子植物
 1. 初期植物の進化と地球環境
 2. 種子(胚珠)の成立
  テロム説による胚珠の成立
 3. 種子植物の系統分類
  シダ種子植物門 / キカデオイデア門 / ソテツ植物門 / イチョウ植物門 / 針葉樹植物門 / グネツム植物門
 コラム・植物化石の抵抗性高分子
第6章 超大陸の形成と生物大量絶滅——古生代中〜後期の大量絶滅と,両生類の出現・進化
 1. 古生代中期に起こった生物大量絶滅
 2. 古生代中・後期における超大陸形成と気候
 3. 古生代における両生類の出現——脊椎動物の陸上進出
 コラム・肢は魚類で進化した——ミッシング・リンク発見
 4. 両生類の系統分類と自然史科学
  迷歯亜綱 / 空椎亜綱 / 平滑両生亜綱
 5. ペルム紀-三畳紀境界期の環境大激変と生物大量絶滅
 6. カタストロフ地球における生態系とその復活
第7章 中生代における爬虫類の進化——爬虫類の起源から恐竜へ
 1. 「爬虫類」の起源
  「両生類」から「爬虫類」/ 有羊膜類以前の爬虫型類 / 有羊膜類
 2. 単弓類,無弓類と双弓類
  単弓類 / 無弓類と双弓類
 3. 鱗竜類
 4. 主竜類
 5. 恐竜類
第8章 ジュラ紀=白亜紀温室世界とその終焉——恐竜から鳥類へ
 1. 自然史科学における恐竜と鳥類
 2. 始祖鳥は鳥類である
 3. 鳥類は羽が生えた恐竜である
 4. 鳥類=恐竜(獣脚亜目)説の残された問題
 コラム・ジュラ紀から白亜紀の鳥類
 5. K-T大量絶滅とその時代の大気
 6. 恐竜と鳥類の進化に関する生理学的仮説
 7. 絶滅と進化パターン——化石と分子系統
第9章 新生代生態系の形成と進化——被子植物の起源,移動,隔離
 1. 新生代における気候変動
 2. 新生代前半の気候変動と哺乳類,被子植物の多様化
 3. 中新世以降の乾燥化の進行
 4. 第三紀における植物の広域分布と隔離分布の形成
  北大西洋陸橋 / ベーリング陸橋
 5. 隔離分布の形成の実例
 6. そのほかの隔離分布
 コラム・虫こぶ化石の古生物学・地球化学——虫と植物の共進化の解明
第10章 第四紀の気候変動と生物の分布
 1. 第四紀の編年——揺れ動く第四紀
 2. 第四紀の気候変動
  北半球氷床の成立 / 氷期-間氷期サイクル / 急激な気候変動
 3. 第四紀の動植物相
  最終氷期の植生 / 群集レベルの分布域の変化 / 種の分布域の変化 / 移動分散の早さ
 4. 寒冷・温暖のサイクルにともなう生物の分布の分断と融合
  分断と融合の繰り返しと生物多様性
 5. 現生生物の分布から進化の道筋を読み取る
第11章 人類の誕生と進化
 1. ヒトはサルから進化したのではない!
 2. 人類発祥の地 アフリカ
 3. ホモ・サピエンスの起源——多地域起源説vs.アフリカ単一起源説
 4. ネアンデルタール人の古代DNAが語るもの
 5. 最新の化石人類学の進展
 6. 日本人の起源と成立
 7. 遺伝子からみた現代人の多様性
  耳あか遺伝子の多様性 / 飲酒の遺伝的多様性
 コラム・人類が影響を与える気候変動
第12章 地球と生命の“新”自然史——あとがきにかえて
 1. 学問の細分化と統合の歴史
 2. 地球科学と多様性生物学のドッキング
 3. 21世紀COEプログラム「新・自然史科学創成」
 4. 日本産更新世コケムシ概観
 5. 新・自然史科学の教育
引用文献
用語解説


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