阪大リーブル15
主婦になったパリのブルジョワ女性たち 100年前の新聞・雑誌から読み解く
価格:2,310円 (消費税:210円)
ISBN978-4-87259-300-6 C1322
奥付の初版発行年月:2009年07月 / 発売日:2009年07月中旬
19世紀末から20世紀初頭のパリ・ブルジョワ女性の日常生活を,結婚・子育て・家事・家政という4つのテーマに即して描きながら,家事と家計を
担い,妻・母としての役割を果たす「主婦」像が形成された歴史的背景を当時の雑誌記事とともに解明する.彼女たちの意識や行動が,現代日本の
女性たちの生き方に大きな影響を与えていることを示し,その根底に流れる女性の生き方の問題について考える.
目次
第1章
新聞・雑誌が描くブルジョワ女性たち
1.新聞雑誌の黄金時代.
2.女性誌の発展
3.女性ジャーナリストの登場
4.紙面に参加する女性たち
第2章
ブルジョワジーにおける結婚
1.ブルジョワジーの結婚:規範
2.ブルジョワ娘のゴール:結婚
3.「老婆」とよばれる未婚の女性たち
4.離婚の復活をめぐる論争
5.愛にもとづく結婚
6.ブルジョワ女性が模索した幸せの妥協点
7.平等な個人と「家族」の狭間に
第3章 パリにおける「住み込み乳母」
1.母性愛をめぐる論争
2.パリの「乳母産業」:「住み込み乳母」と「持ち帰り乳母」
3.「住み込み乳母」繁栄の理由
4.「住み込み乳母」は人口減少と国力低下の元凶か
第4章 社交生活から生まれた「主婦」
1.「主婦」の概念
2.女主人の役割としての社交
3.ブルジョワ女性の社交の場としての住居
4.掃除への関心
5.「主婦」の誕生
6.「理想の主婦」
第5章 ブルジョワ世帯の家計
1.家政学の起源と歴史
2.家政書と家政欄の登場
3.家計管理の勧め
4.家計簿の普及
5.予算配分のコンセプト
6.個々の支出項目
7.家計を管理する「主婦」
よりよい生き方を求めて