英米文学と戦争の断層
A5判 318ページ 並製
価格:2,860円 (消費税:260円)
ISBN978-4-87354-507-3 C3098
奥付の初版発行年月:2011年01月 / 発売日:2011年01月上旬
価格:2,860円 (消費税:260円)
ISBN978-4-87354-507-3 C3098
奥付の初版発行年月:2011年01月 / 発売日:2011年01月上旬
内容紹介
9.11同時多発テロやイラク戦争以後、戦争は世界各地の地殻を揺るがせている。現代のこの流れの中で戦争を考えるために、神話化された戦争を扱う文学を取り上げる。作家は極限状況に置かれた登場人物にいかに戦争と向きあわせ、人間性を描いてきたか。さらには戦争と人間の関わりの本質的意味へと思いを至らせる。
目次
まえがき
第一部 昔々の戦争
第1章 シェイクスピア・戦争・神話(藤田 實)
第2章 スペイン継承戦争とホイッグ的崇高(西山 徹)
第3章 ホーソーンと追憶のなかのウルフ
―『英国ノート』 を通して―(入子 文子)
第二部 前世紀の戦争
第4章 ディケンズによる奴隷制度批判と南北戦争前後の
アメリカ(吉田 一穂)
第5章 ヘンリー・ジェイムズの戦争感覚
―刻印された身体と複数のアイデンティティ― (中村 善雄)
第6章 戦争とコンラッド文学
―「エイミィ・フォスター」 と 『闇の奥』 を中心に― (松村 敏彦)
第7章 廃墟に佇む死霊たち
―ベケットにおける 『神曲』 的類比― (井上 善幸)
第三部 当今の戦争
第8章 ベンジャミン・ブリテンの 『戦争レクィエム』 をめぐって (安川 昱)
第9章 シンシア・オジック 『ショールの女』
―脱ホロコースト―(広瀬 佳司)
第10章 視線が語る戦争
―『墜ちてゆく男』 における九・一一をめぐる目―(佐々木知彦)
第11章 日本の英文学研究と戦争 (宇佐美太市)
あとがき
索引