科学のセンスをつかむ物理学の基礎 「エネルギー」の理解を軸に
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-87698-680-4(4-87698-680-0) C3042
奥付の初版発行年月:2006年04月 / 発売日:2006年04月中旬
運動・温度・圧力……こうした日常の諸現象を説明したのが古典力学である.今「ゆとり教育」の名目で,日常生活を科学の目で理解する営みが失われている.携帯電話ひとつとっても,もはや古典力学を越えた物理学に支えられているにもかかわらず.エネルギーの概念を軸に物理学の基礎を学び,科学のセンスを身につける,学生必携の一冊.実験をイメージし,理解を助ける動画CD-ROM付.
目次
目 次
序
(1) ギリシャ自然哲学
(2) ニュートン前史
(3) ニュートン力学の誕生
月はなぜ落ちないか
第Ⅰ章 力、速度、加速度
(1)ベクトル
(2)ベクトルのスカラー積(内積)
(3)力のつり合い
(4)速度、加速度
(5)円運動する粒子の速度、加速度
余談:ガリレオとベクトル
第Ⅱ章 ニュートンの運動法則
(1)運動の3法則
(2)慣性質量と重力質量
(3)重力下での物体の運動
(4)抵抗のある場合の運動
余談:ガリレオの運動論1
第Ⅲ章 種々の拘束のある運動
(1)拘束運動
(2)バネによる振動
(3)単振子の運動
余談:ガリレオの運動論2
余談:ガリレオの運動論3
第Ⅳ章 万有引力とクーロン力
(1)万有引力
(2)大きな球の質量中心
(3)クーロン力
トライアル:クーロン力の大きさ
余談:遠隔作用 デカルト vs. ニュートン
第Ⅴ章 仕事とエネルギー
(1)仕事と運動エネルギー
(2)保存力場
(3)位置エネルギー
(4)場の勾配
余談:“エネルギー”のルーツ
第Ⅵ章 振動のエネルギー
(1) 調和振動のエネルギー
(2) 抵抗のある場合
(3) 振動エネルギーの伝播
余談:光の波動説と粒子説 ホイヘンス vs. ニュートン
第Ⅶ章 角運動量保存則
(1)ベクトル積
(2)角運動量
(3)楕円軌道
(4)決定論的世界観とそれからの離脱
余談:レ・メカニケ
余談:ニュートンの面積速度
第Ⅷ章 静電場
(1)電場の重ね合わせ
(2)ガウスの法則
(3)静電ポテンシャル
(4)金属導体の性質
余談:キャヴェンディッシュの実験
余談:アース
第Ⅸ章 場のエネルギー
(1)平板コンデンサーに蓄積されるエネルギー
(2)原子核のエネルギー
(3)静電応力
余談:核分裂
第Ⅹ章 電流、電力エネルギー
(1)オーム法則
(2)電力エネルギー
余談:電源と回路
余談:超伝導
第ⅩⅠ章 運動量保存、衝突
(1)ガリレイ変換と運動量保存則
(2)重心系
(3)衝突
余談:ホイヘンスの衝突理論
第ⅩⅡ章 気体の圧力と温度
(1)気体の圧力
(2)気体の温度
(3)速度と密度の分布
余談:熱の仕事当量
余談:第1種の永久機関
第ⅩⅢ章 熱力学法則とエントロピー
(1)熱エネルギー、熱力学第一法則
(2)断熱変化と等温変化
(3)不可逆過程
(4)エントロピー
エピローグ
Appendix
(1) 簡単な関数の微分と積分
(2) 三角関数の微分、積分
(3) 物体の斜面落下に関するガリレオの展開
(4) 振子の周期
(5) 惑星の軌道半径と公転周期