ケースファイル 非行の理由
価格:2,420円 (消費税:220円)
ISBN978-4-88125-113-3(4-88125-113-9) C1011
奥付の初版発行年月:2000年04月
家裁調査官、保護観察官、都立高校カウンセラー、大学教授ら15名が、現代型非行の実際のケースを取りあげて解説し、病める社会と子どもたちの内面に迫っていく。薬物非行、親父狩り、パソコン犯罪、ほか。
森 武夫(モリ タケオ)
1929年 東京生まれ。東京大学文学部心理学科卒業。
家庭裁判所調査官(静岡,最高裁 東京)を経て1975年より専修大学教授。
『犯罪心理学入門』大成出版,1978。『少年非行の研究』一粒社,1986。『かれらはなぜ犯罪を犯したか』専修大学出版局,1996。『犯罪心理学』(共著)有斐閣。『日本の犯罪学』(共著)東京大学出版会。『刑事鑑定の理論と実際』(共著)成文堂。『少年の暴力』(共著)立花書房。『矯正教育学入門』(共著)大成出版。など
村松 励(ムラマツ ツトム)
1948年 千葉県生まれ。[現職]専修大学助教授。
『危機に立つ家族』(編著)学事出版,1997。『非行臨床の実践』(編著)金剛出版,1998。『日本の犯罪学7』(編著)東京大学出版会,1998。『少年非行の世界』(共著)有斐閣,1999。など
生島 浩(ショウジマ ヒロシ)
1956年 東京都生まれ。[現職]法務省浦和保護鑑札所観察第一課長。
『非行少年への対応と援助』金剛出版,1993。『非行臨床の実践』(共編著)金剛出版,1998。『悩みを抱えられない少年たち』日本評論社,1999。『実効ある心理療法のために』(共編著)金剛出版,1999。
藤掛 明(フジカゲ アキラ)
1958年 埼玉県生まれ。[現職]府中刑務所分類審議室上席統括矯正処遇官。
『描画テスト・描画療法入門』金剛出版,1999。『非行臨床の実践』(共著)金剛出版,1998。『現代ひったくり事情』(共著)新曜社,2000。「非行臨床におけるコラージュ療法」『現代のエスプリ』386号,至文堂,1999。など
外川 江美(トガワ エミ)
1963年 神奈川県生まれ。[現職]神奈川医療少年院専門官,横浜国立大学教育学部非常勤講師。
『臨床事例から学ぶ TAT解釈の実際』(共著)新曜社,1997。「家に閉じこもりがちな少年の強制わいせつ事件」『こころの科学増刊「心理テスト入門」』日本評論社,1993。
金子 陽子(カネコ ヨウコ)
1958年 青森県生まれ。[現職]愛光女子学園統括専門官。
女子少年院で12年,医療少年院に7年勤務。現在は,教育内容についての企画・運営を担当。研究的関心の対象は,家族の問題。
桑原 尚佐(クワバラ ショウスケ)
1952年 島根県生まれ。[現職]東京家庭裁判所少年科学調査官室主任家裁調査官。
『少年非行の世界』(共著)有斐閣,1999。「心の病の治療と描画法」(共著)『現代のエスプリ』390号,至文堂,2000。「少年非行50年の変遷と最近の少年非行の特徴」(共著)『判例タイムス』996号,判例タイムス社,1999。少年非行および描画テストを中心とした心理検査に関する論文など。
岡本 吉生(オカモト ヨシオ)
1956年 鳥取県生まれ。[現職]埼玉県立大学助教授。
『危機に立つ家族 ― 子どもを救う(家族へのかかわり)』(共著)学事出版,1997。『治療としての会話 ― ヘイリーの心理療法コンサルテーション』(翻訳)D. グローブ・J. ヘイリー,金剛出版,1999。
佐々木 光郎(ササキ ミツロウ)
1946年 秋田県生まれ。[現職]水戸家庭裁判所土浦支部総括主任家裁調査官。文部省第16期中教審専門委員。
「『いい子』たちの非行」『教育学研究』65巻1号,日本教育学会編,1998。「心を育てる学校づくり」『文部時報』719号,文部省編,1998。「『いきなり型』非行等現代非行をめぐる調査実務」『判例タイムス』996号,1999。
大友 栄子(オオトモ エイコ)
1965年 茨城県生まれ。[現職]水戸少年鑑別所専門官。
「否定される不安との戦い ― わいせつ行為の意味」『月刊少年育成』496号,1997。「キレる少年 ― 活火山型と休火山型」『月刊少年育成』506号,1998。など
藤田 博康(フジタ ヒロヤス)
1965年 東京都生まれ。[現職]東京家庭裁判所家裁調査官。
「児童虐待事件」『海外司法ジャーナル』No. 3, 最高裁判所判例調査会,1997。「子どものいたみ・大人のいたみ」『Mindexぷらざ』3巻3号,安田生命社会事業団,1998。など
岩村 由美子(イワムラ ユミコ)
1937年 大阪府生まれ。[現職]都立高校生徒相談カウンセラー。
前職場の都立教育研究所相談部において,「登校拒否(不登校)」や「家族合同面接」などの共同研究。
岡本 淳子(オカモト ジュンコ)
1945年 東京都生まれ。[現職]東京都立多摩教育研究所主任(教育研究)。
「思春期の問題行動と幼児期との関連」『東京都立教育研究所紀要』。『評価・診断心理学辞典』(共著)実務教育出版,1989。「教育相談における家族合同面接」東京都立教育研究所相談部。「いじめ ― 現状と展望」『思春期青年期精神医学』7巻2号,1997。『児童期の課題と支援』(共著)新曜社,2000。
西瀬戸 伸子(ニシセト ノブコ)
1956年 福岡県生まれ。[現職]東京保護観察所保護観察官。
「保護観察における行動療法的技法等の実証的研究」『法務研究報告書』85集2号,1998。『非行臨床の実践』(共著)金剛出版,1998。
小野 篤郎(オノ アツロウ)
1959年 大阪府生まれ。[現職]近畿地方更生保護委員会総務課長補佐。
「少年の保護観察処遇に関する研究」」『法務研究報告書』87集3号,2000。
目次
第一章 現代非行を探る 外川江美・金子陽子・村松 励・桑原尚佐
第二章 集団非行から見えるもの 岡本吉生・佐々木光郎・藤掛 明・村松 励
第三章 非行の背後にある家族 生島 浩・大友栄子・藤田博康
第四章 矯正から、立ち直りへ 岩村由美子・岡本淳子・藤掛 明・西瀬戸伸子・小野篤郎
終章 現代型非行を考える 森 武夫