大学出版部協会

 

非対称の倫理

非対称の倫理

四六判 360ページ 上製
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-88125-134-8(4-88125-134-1) C1012
奥付の初版発行年月:2002年12月

内容紹介

他者の心の苦しみを知るということはどういうことか。罪悪感という人間の最も暗い領域に光をあてながら、人間関係の非対称性と傷つきやすさ(受苦可能性)に基づいた新たな倫理学を構築する。

著者プロフィール

久重 忠夫(ヒサシゲ タダオ)

1936年 東京都生まれ
東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得 文学博士(フランス国家博士)
現職:専修大学文学部教授
専門:倫理学・フランス哲学
著書:『Phénoménologie de la consciens de culpabilité』専修大学出版局,1983年。『罪悪感の現象学』弘文堂,1988年。『西欧地獄絵巡礼』彩流社,1996年。
訳書:ヴァール『形而上学的経験』思想社,1997年。リクール『人間 この誤ちやすきもの』以文社,1978年。その他

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第I部 非対称の倫理
 第一章 非対称の倫理あるいは受苦の倫理学への試み
 第二章 対法的倫理学と対人的倫理学
 第三章 根源的蓄積性について―「非対称の倫理」の基礎づけ―
第II部 罪悪感の現象学的記述―非対称の倫理(特殊研究)―
 序 章 問題の限定
 第一章 方法の問題―核表現の文節―
 第二章 倫理的主体性―私は・・・・・と思う―
 第三章 罪悪感の空間生―私はあの人に―
 第四章 対人関係における悪―あの人に悪いことを―
 第五章 罪悪感の時間性―私は・・・・・・(悪いことを)した―
 第六章 「閉じること」(倫理的閉鎖性)―私はあの人に悪いことをしたと思う―
 第七章 「開くこと」の可能性―私はあの人に悪いことをした(と言う)―(告白)
              ―私はあなたに悪いことをした(と言う)―(謝罪)            
 第八章 集団的罪悪感―私たちはあの人たちに悪いことをした(と思う)―
 終章


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。