内容紹介
「やみ夜」以降の後期作品のそれぞれの作品論を試みながら、作中人物が塵の中の生活者として向き合っている「世」について考察。伝統と近代の狭間で揺れる人物像、人間関係、疎外感や狂気などを精密に分析している。
著者プロフィール
趙 恵淑(チョ ヘスク(Cho Haesuk))
1976年 韓国生まれ
2001年 韓国 檀国大学校大学院修了
2003年 専修大学大学院修士課程(文学研究科日本語日本文学専攻)修了
2006年 専修大学大学院博士課程(文学研究科日本語日本文学専攻)修了
目次
序
第1章 疎外された者の反逆-『やみ夜』
第2章 親孝行娘と不孝息子-『大つごもり』
第3章 手紙を読む女性たち-『軒もる月』と『ゆく雲』
第4章 狂気の背後-『うつせみ』
第5章 共有することのできない思い-『十三夜』
第6章 逆方向を見つめる女と男-『わかれ道』
第7章 女性の無力-『われから』
結