思想史の中の日本と中国 第I部 歴史の「基体」を尋ねて
四六判 232ページ
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-13-010148-6 C3010
奥付の初版発行年月:2020年12月 / 発売日:2020年12月上旬
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-13-010148-6 C3010
奥付の初版発行年月:2020年12月 / 発売日:2020年12月上旬
内容紹介
何を論じれば中国思想を論じたことになるのか.それは日本人にとって他者なのか,自らをも顧みることなのか.現代中国の俊英が溝口雄三の方法や昭和史論争を読み解く,日中比較思想史の新展開.日中の彼此から歴史における客観性,政治,記憶のアクチュアリティをめぐる思索へと読者を誘う.
著者プロフィール
孫 歌(ソン カ)
中国社会科学院文学研究所研究員
鈴木 将久(スズキ マサヒサ)
東京大学大学院人文社会系研究科教授
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
クリオの顔――日本の読者へ
上編 中国の歴史の脈動に真を求める
一 飢餓感と切迫感――生命感覚が躍動していた明末
二 「已むを容れざる」――妥協を許さない観念感覚
三 童心説――溝口雄三の思考方法
四 立論しないこと――求められる思想史の修練
五 「形而下の理」――オルタナティブな普遍の原理を求めて
六 方法としての中国――経験の奥にある構造的な想像力
下編 中国の歴史の「ベクトル」
一 「自然」と「作為」の結合
二 人生に内在する形而下の理
三 中国の公と私
四 分有される法則――中国の歴史の「基体」
五 郷里空間と郷治運動