内容紹介
市場原理と自己規律化が支配する21世紀に〈遅れ〉の感覚が人々の心をとらえ始めた.未開の地フィジー,逡巡するハムレット,「人間、失格」の太宰治,未来を待つフリーターたちの〈遅れ〉との格闘に,ポスト近代に生きる意味を探る,人類学者の鋭利な論考.
目次
序 章 ポスト近代の〈遅れ〉
第1章 遅れか先取りか
第2章 二つの模倣
第3章 作家と青年将校
第4章 食人の毒抜き
第5章 シェイクスピアの贈り物
第6章 遅れから希望へ
第7章 フリーターは待つ
第8章 贈与と商品