知のオデュッセイア 教養のためのダイアローグ
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-13-013026-4 C1010
奥付の初版発行年月:2009年08月
本質的他者との対話への準備がないものは大学を去れ! 時に創造的に介入し,または偶然に導かれて,「出会う」力とは.自らの枠を超えて呼びかけに応答し,「人間についての新しい思考」を模索する旅を綴る.『知の技法』から15年,教養を求め続ける大人たちに贈る,アクティヴィストとしての本領を存分に発揮したエッセー.
目次
サイエンスの海へ
前奏 駒場の大きな樹の下で夕陽を浴びながら
第1歌 帰還への漂流
第2歌 花粉と中性子星、あるいは暗黒エネルギーと神
第3歌 プラトン滅びず、あるいは「数」と「次元」
第4歌 ライプニッツの千年、あるいは「個体」と「普遍」
第5歌 豆腐で原子をつくる? あるいは世界咲き出でるDブレーン
第6歌 ガブリエルはいつやって来る? あるいは複素数の方へI
第7歌 電子顕微鏡のなかのエクリチュール、あるいは複素数の方へII
第8歌 キュクロプス的遭難、あるいは〈表象の光学〉の運命
第9歌 ヘラクレイトスになる、あるいは思考の漂流教室
第10歌 表裏逆転ディフェランス、あるいは眼の誕生
第11歌 ディフェランスふたたび、あるいは卵の回転
第12歌 見えないものを見る、あるいは物質と情報
第13歌 計算する生命、あるいはATCGで書かれたCity
第14歌 優しい空虚、あるいは「Open the ears!」
第15歌 樹花鳥獣、あるいは「いいかげんさ」の普遍性
第16歌 如月の稲妻、あるいはアクティヴィストKのカオス的遍歴
第17歌 ブリコラージュ的生命、あるいは「ええかげん」の普遍性ふたたび
第18歌 クラス4からの革命、あるいはルービック・キューブの不安
第19歌 生命の形、あるいはたんぱく質の哲学の方へ
第20歌 北の明るい森へ、あるいは水よ! 木よ!
第21歌 階層構造の科学,あるいは海に向かって《水切り》
第22歌 ポセイドンの逆襲、あるいはニューロンの詩学
第23歌 もうひとつのend、あるいはブエノスアイレスの休日
第24歌 エピローグ、あるいは「前夜」への帰還
アートの空へ
1−達人とは「会う力」である
2−ミラノ・プラダ夫人宅での天心茶会
3−モネと吉田喜重
4−コスモ・ガーデンでトークする
5−極限を見るジャコメッティの眼差し
6−夢・神・竜——《夏の思考》3題
7−「月」に向かって——再生の儀礼を創造する
8−未完成の崇高さについて(1)
9−未完成の崇高さについて(2)
10−月があってよかった!
11−〈色〉をキーワードに10年! 「i(愛)とe(善)の彼方へ」
12−アート、生きることの激しさとその幸福
返歌 あとがき、あるいは「カオス的理性」の初心