知の生態学の冒険 J・J・ギブソンの継承
メディアとしての身体 世界/他者と交流するためのインタフェース
価格:3,850円 (消費税:350円)
ISBN978-4-13-015186-3 C3311
奥付の初版発行年月:2022年08月 / 発売日:2022年08月上旬
身体をメディアとする人間と世界、他者とのインタラクションを生態学的現象学の方法論を用いて記述分析する。身体のメディア性の機能的拡張や「傷つきやすさ」の概念について考察し、アフォーダンスを捉え直すことで身体と世界についての新たなパースペクティヴを切り開く。
長滝 祥司(ナガタキ ショウジ)
中京大学国際教養学部教授
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
序
第1章 知覚・実在・メディアとしての身体
1 心身の区別と主観―客観の認識図式
2 知覚をめぐる論争とメディア
3 身体―メディアの両義性について
4 身体技能とテクノロジー――拡張するメディア性
5 実在論と関係説――スペクトルのなかのアフォーダンス
第2章 身体・スポーツ・ヴァーチャル現実
1 身体観の変遷
2 科学的世界像・生活世界・スポーツ空間
3 境界をこえる身体と空間
4 ヴァーチャル現実(VR)と道徳
第3章 人間機械論の彼方
1 機械論的自然観と機械としての身体
2 人間機械
3 オートマトンからヒューマノイド、あるいはサイボーグへ
4 結語――身体性、人間性、傷つきやすさ
第4章 進化・科学技術・傷つきやすさ
1 自然と傷つきやすさ
2 道徳的行為者
第5章 皮膚―感覚の現象学
1 感覚概念の検討
2 メルロ=ポンティによる感覚概念の再構築
3 触覚のメタファー
4 皮膚・主体・他者
第6章 感情と身体――表層としての自己について
1 passionとemotion
2 心身二元論と隠れている心
3 〈心―感情〉へのアクセス
4 感情をめぐる自然と文化
5 おわりに
第7章 他者理解のメディアとしての身体
1 観相学略史
2 観相と類似
3 動きを読む
4 観相学か観情学か
5 形態・表情・類似――シーニュへ迂回して
補 章 実験〈観情―観相〉学の試み
1 心へのアクセス
2 目指すデータと実験パラダイム
3 結果の予想と考察