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数学と物理学における概念と実在量子と非可換のエピステモロジー

量子と非可換のエピステモロジー 数学と物理学における概念と実在

A5判 336ページ
価格:9,350円 (消費税:850円)
ISBN978-4-13-016048-3 C3010
奥付の初版発行年月:2024年04月 / 発売日:2024年04月上旬

内容紹介

20世紀の数学や物理学における概念の生成を、エピステモロジーすなわち科学認識論の系譜にある哲学者の議論から読み解き、場の量子論や非可換幾何学にまで通じる〈科学作品の解釈学的現象学〉を提唱する。科学的対象における概念と実在性の関係を問う大著。

著者プロフィール

原田 雅樹(ハラダ マサキ)

関西学院大学文学部教授。
1967年生まれ。2005年パリ第7大学(現パリ・ディドロ大学)大学院科学史およびエピステモロジー専攻博士課程修了。博士(科学史・科学哲学)。仙台白百合女子大学准教授、清泉女子大学キリスト教文化研究所教授を経て、2019年より現職。著書はLa Physique au carrefour de l’intuitif et du symbolique, Vrin/Institut Interdisciplinaire des études épistémologiques, 2006(単著)、 伊藤邦武ほか責任編集『世界哲学史 第7巻』(共著、筑摩書房、2020年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次



第Ⅰ部 概念の哲学の系譜――フランス・エピステモロジーの中の数理哲学
第1章 哲学的方法論としての〈概念の哲学〉の導入――カヴァイエス
第2章 代数学における構造と操作性――ヴュイユマン
第3章 数学における操作と対象の双対性、ならびに経験――グランジェ

第Ⅱ部 自然科学の哲学的分析方法論と解釈学的現象学――エピステモロジーとリクール哲学の接続
第4章 純粋現象学から科学作品の現象学へ――リクールの〈三重のミメーシス〉からの接近
第5章 科学の解釈学的現象学の構築――概念生成への問いから実在性への問いへ

第Ⅲ部 量子力学のエピステモロジー――物理的実在性への問いとアナロジー
第6章 場の量子論の科学作品の現象学――量子論における代数的視点と幾何学的視点の干渉
第7章 物理学における反省的方法とエポケー、そして実在性の再把握――科学活動内部の現象学と解釈学
第8章 アナロジーによる物理的概念の運動と生成――量子論の構築におけるアナロジーの媒介機能

第Ⅳ部 非可換幾何学のエピステモロジー――弁証法による数学概念の生成と統一化への運動
第9章 現代数学における領域横断的な理論の発展――作用素環論の場合
第10章 現代幾何学における操作-対象の双対と概念の拡張――リーマン=ロッホの定理からアティヤ=シンガーの指数定理へ
第11章 数学の統一化へ向けての弁証法とアナロジー――A.コンヌの非可換微分幾何学の場合

むすび
Appendix
文献
あとがき
索引


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