大学出版部協会

 

誰からどのように学ぶのか乳児期における社会的学習

乳児期における社会的学習 誰からどのように学ぶのか

A5判 216ページ
価格:4,950円 (消費税:450円)
ISBN978-4-13-016122-0 C3011
奥付の初版発行年月:2020年02月 / 発売日:2020年02月下旬

内容紹介

情報源としてのヒトの特異性(誰から),視線や言語などのコミュニカティブな手がかりが与える影響(どのように)という観点で,他者からの学習のメカニズムの発達に迫る.ロボットや方言を用いたユニークな研究で,新たな学習科学を展望する意欲作.

著者プロフィール

奥村 優子(オクムラ ユウコ)

NTTコミュニケーション科学基礎研究所研究主任

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第1章 乳児期における社会的学習研究の動向
1-1 乳児における知識獲得
1-2 乳児期における社会的学習
1-3 ナチュラル・ペダゴジー理論
1-4 エージェント(行為者)の役割
1-5 明示シグナルの役割
1-6 まとめ

第Ⅰ部 誰から学習するか――情報源としてのエージェント

第2章 ヒトからの学習は特別か(研究1)
2-1 情報源としてのエージェント
2-2 ヒトとロボットの視線が学習に及ぼす影響(実験1)
2-3 ロボットはエージェントとして有効か(実験2)
2-4 注意の増加と学習との関係(実験3)
2-5 まとめ

第3章 ヒトとロボットの視線からの影響力の差異(研究2)
3-1 乳児における視線の参照的性質の理解
3-2 ヒトとロボットの視線追従にもとづく物体予測の発達(実験4)
3-3 まとめ

第4章 ロボットからの学習は可能か(研究3)
4-1 コミュニカティブな明示シグナルの重要性
4-2 ロボットに音声手がかりを付与した効果(実験5)
4-3 ロボットに非言語的音刺激を付与した場合との比較(実験6)
4-4 まとめ

第II部 どのように学習するか――視線と言語という明示シグナル

第5章 物体学習場面でのアイコンタクトの効果(研究4)
5-1 学習場面における明示シグナル
5-2 乳児期における物体情報処理
5-3 アイコンタクトが物体処理に与える効果(実験7)
5-4 まとめ

第6章 視線追従・物体認識と語彙獲得の関連(研究5)
6-1 視線追従後の物体認識への着目
6-2 視線追従と言語発達の縦断研究(実験8)
6-3 注意のみで物体認識が高められるか(実験9)
6-4 まとめ

第7章 前言語期における方言話者への社会的選好(研究6)
7-1 内集団メンバーの指標としての言語
7-2 内集団メンバーの指標としてのアクセント
7-3 方言話者に対する社会的選好の発達(実験10)
7-4 まとめ

終 章 乳児期における社会的学習の成立要因
終-1 本書をふりかえって
終-2 エージェントの観点から
終-3 明示シグナルの観点から
終-4 明示シグナルと注意シグナル
終-5 エージェントと明示シグナルの相互作用の観点から
終-6 ナチュラル・ペダゴジー理論への反駁に対して
終-7 ナチュラル・ペダゴジー理論のさらなる解明に向けて
終-8 乳児期の社会的学習はどのようにして成立していくのか
終-9 新しい学習科学への展望
終-10 結語

Social Learning in Infancy:
How and from Whom Babies Learn
Yuko OKUMURA


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。