地中海都市 人と都市のコミュニケーション
価格:6,380円 (消費税:580円)
ISBN978-4-13-026500-3 C3025
奥付の初版発行年月:2021年03月 / 発売日:2021年03月上旬
グローバル市場の競争に勝ち残ろうとする現代都市,それは魅力的な都市なのだろうか? 本書はポスト・フォーディズム時代に,大都市化する都市に対して,歴史と人びとの知恵によって,魅力的な都市であり続けている地中海都市を渉猟し,新時代の都市のあり方をめぐって新たな都市論を展開する.
竹中 克行(タケナカ カツユキ)
愛知県立大学外国語学部教授・学部長
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
序 章 地中海から現代都市を問う――俗都市化の陥穽を超えて
I タラゴナ――古代ローマの都に積もる時間
第1章 都市空間に刻まれた編集の履歴――タラコとタラゴナの対話
第2章 時空を繋ぐ建築――市民の財産としての遺稿
第3章 結ばれる物質世界と心象世界――都市イメージを創造する人びと
II カリアリ――地中海の十字路に生きる都市
第4章 開かれたロカリティの世界――サルディニア島カリアリの都市文化
第5章 広場と街路が紡ぐ文化――日常性のなかで共有される経験
第6章 聖なるものが運ぶ土地の縁――舞台の向こうに広がる世界
III サンティアゴとセビリャ――カトリックとイスラームの遺産
第7章 古い都市の器を使う知恵――巡礼都市サンティアゴ・デ・コンポステラ
第8章 交錯する歴史都市の知覚と表象――多面体としての都市の凝集力
第9章 都市をわがものとする迷路の経験――地中海と大西洋に開かれたセビリャ
IV 共同空間がいきる地中海都市――人と都市を繋ぐ政策実践
第10章 「らしさ」を支える舞台づくり――商都再生に向けたレウスの政策選択
第11章 事業者がつくる界隈――カンブリルスの歴史地区と港地区
第12章 都市をシェアるす仕掛け――地中海の郡巴ファルセットの共同空間
第13章 進化するニュータウン――更地から生まれたアルボレアとカルボニア
終 章 地中海から開く都市論の地平――時空の交わりから構想する都市