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UP plus 「暴力」から読み解く現代世界

UP plus
UP plus 「暴力」から読み解く現代世界

A5判 208ページ
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-13-033304-7 C1031
奥付の初版発行年月:2022年06月 / 発売日:2022年06月下旬

内容紹介

2019年、香港の大規模デモと政治危機、2020年5月、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが白人警官に首を圧迫されて死亡した事件からのBlack Lives Matter(BLM運動)、2021年2月のミャンマー国軍のクーデターによる民衆への弾圧、そして、2022年2月のロシア・プーチン政権によるウクライナ侵攻……。世界は今、暴力で覆われている。これらの暴力を生み出しうる構造を解き明かす。

著者プロフィール

伊達 聖伸(ダテ キヨノブ)

東京大学大学院総合文化研究科教授

藤岡 俊博(フジオカ トシヒロ)

東京大学大学院総合文化研究科准教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

いま「暴力」を考えるために――暴力論の展開と展望(藤岡俊博)

I 「暴力」の再領域化
 「暴力」の再領域化(藤岡俊博)
 テロリズム、黄色いベスト運動、聖職者の性的虐待
  ――現代フランスの「暴力」の諸相を「権力」関係の歴史から読む(伊達聖伸) 
 「見える」暴力と「見えない」暴力
  ――香港の二〇一九年大規模抗議活動を題材に(谷垣真理子)
 暴力と非暴力のアメリカ(矢口祐人) 
 平和的な抗議活動をする権利の侵害としての法執行官による「暴力」(キハラハント愛)
 「人間の安全保障」からみた「暴力」と「難民」
  ―― 冷戦後の「アジア」と「日本」(佐藤安信)
 在日朝鮮人への暴力――その歴史から考える(外村 大)
  
II 「暴力」の乱反射
 「暴力」の乱反射(伊達聖伸)
 ミャンマーにおける国家的暴力/革命的暴力の可視化(藏本龍介)
 冷戦後東欧地域における紛争と暴力の歴史的背景
  ――ユーゴスラヴィアとウクライナ(黛 秋津)
 中東における抵抗の暴力と宗派間の暴力
  ――レバノン内戦下のあるマルクス主義思想家を例に(早川英明)
 フランス語圏アフリカの女性に対する暴力
  ――マリの女性性器切除(FGM)の実態と取り組みを中心に(園部裕子) 
 社会運動と「暴力」の関係――メキシコの抗議行動分析を中心に(和田 毅)

あとがき(伊達聖伸)


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