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天気予報における官僚制と社会日本気象行政史の研究

日本気象行政史の研究 天気予報における官僚制と社会

A5判 384ページ
価格:8,360円 (消費税:760円)
ISBN978-4-13-036272-6 C3031
奥付の初版発行年月:2019年03月 / 発売日:2019年03月下旬

内容紹介

気象庁という行政機関を軸に,近代日本社会における気象行政の変遷を描き出す.中央気象台時代から,気象庁は組織の行動様式を支える価値を模索し,天気予報を通して社会からの信頼,評判を得ようと技術革新を続けている.本書は,科学技術をめぐる行政と社会の関係を解明する先駆的研究である.

著者プロフィール

若林 悠(ワカバヤシ ユウ)

東京大学先端科学技術研究センター協力研究員/國學院大学法学部兼任講師

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章

第一章 本書の課題と視角
第一節 行政学・政治学における「専門性」
第二節 行政学研究への科学社会学の視角の導入
第三節 本書の視角の設定
第四節 対象の性格

第二章 近代日本の気象行政――「エキスパート・ジャッジメント」の制度化
第一節 天気予報の開始と「研究機関」路線の定着
第二節 戦時体制下の気象行政と「危機」の顕在化
小括 

第三章 戦後日本の気象行政の形成――「エキスパート・ジャッジメント」から「機械的客観性」へ
第一節 平時への復帰と「現業官庁」路線の定着
第二節 「客観的」な「予報」へのパラダイム転換
小括 

第四章 戦後日本の気象行政の確立――「機械的客観性」の制度化
第一節 気象庁における「企画」の役割の増大
第二節 「防災官庁」への社会的期待の表出
第三節 国内気象監視計画の策定
小括 

第五章 現代日本の気象行政の動揺――「エキスパート・ジャッジメント」の再生
第一節 「天気予報の自由化」の背景
第二節 気象業務法の改正
第三節 「天気予報の自由化」がもたらしたもの
小括 

結語


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