内容紹介
実験経済学の方法論的基礎を明らかにし,実験経済学者の思考の道具箱を詳細に記述する.実験によって明らかになってきたゲーム理論の問題点を解消するために発展してきた,不平等回避や互恵性といった社会的選好,学習理論などの限定合理性,非期待効用理論などに基づく行動ゲーム理論の全貌を明らかにし,実験経済学の今後の課題と将来について述べる,本邦初の本格的テキスト.
目次
第1章 実験経済学とは何か
第2章 実験経済学の原理と方法
はじめに/価値誘発理論/選好統制の諸手法/その他の実験統制手法
第3章 ゲーム理論実験
ゲーム理論の基礎概念/支配戦略/支配された戦略の逐次消去/純戦略ナッシュ均衡/混合戦略/サブゲーム完全均衡/ベイジアン・ナッシュ均衡/完全ベイジアン均衡/ 実験研究から見たゲーム理論の問題点
第4章 行動ゲーム理論
利他的選好の理論/限定合理性の理論/合理性の階層モデル/非期待効用理論
第5章 実験経済学の課題と将来
実験経済学の課題/実験経済学の将来