内容紹介
日中戦争期を中心に,日本の戦時経済の構造と実態を,特にそれらを規定した諸要因に注目して解明する.実証に裏付けられた明快な分析により,非常事態のなか大きく変化した時代の趨勢を鮮やかに描く.戦時経済研究をながらく牽引する著者が贈る,待望の論集.
目次
第一部 構造
I 戦時統制経済の開始
II 日中戦争期の国際収支——外貨不足問題と経済統制
III 「大東亜共栄圏」の経済的実態
第二部 動態
IV 日中戦争期の外貨決済
V 日中戦争期の外国為替基金制度
VI 資金統制と産業金融——日華事変期における生産力拡充政策の金融的側面
第三部 展開
VII 太平洋戦争期の生産増強政策
VIII 日本の戦時経済——国際比較の視点から
IX 戦後50年と日本経済——戦時経済から戦後経済へ