リターン・トゥ・ケインズ
価格:6,160円 (消費税:560円)
ISBN978-4-13-040262-0 C3033
奥付の初版発行年月:2014年09月
リーマンショック後,経済学はいまだ新しいパラダイムを見出せないでいる.ケインズは,新しいマクロ経済学を考えるための最も有力なキーワードである.9カ国,16人の経済学者が,理論と政策のみならず,著作における形成過程や再発見までをも含めた視点から,ケインズの今日性を問う.
目次
序 章 リターン・トゥ・ケインズ
第I部 ケインズ的経済政策——過去・現在・将来(ベイトマン/平井/マルクッツォ 訳:平井)
第1章 ケインズがアメリカに戻ってきた(ベイトマン 訳:黒木龍三)
第2章 日本の長期不況と経済政策(小野善康 訳:池田毅)
第3章 ヨーロッパにおけるマクロ経済政策——積極的安定化路線への回帰か(ハンス−ミハエル・トラウトヴァイン 訳:田口博雄)
第II部 ケインズ理論とケインズ主義を解釈する
第4章 ケインジアン−新古典派総合の「旧」から「新」へ——一つの解釈(リシャール・アリーナ 訳:野口旭)
第5章 トービンのケインズ主義(ロバート・W・ダイモン 訳:内藤敦之)
第6章 新しい新古典派総合とヴィクセル−ケインズ・コネクション(マウロ・ボイアノフスキー/ハンス−ミハエル・トラウトヴァイン 訳:伊藤宣広)
第III部 ケインズ再読と解釈
第7章 難解で数学的な議論——『一般理論』における数学的推論の利用(ロジャー・E・バックハウス 訳:藤原新)
第8章 『一般理論』——確率的マクロ均衡概念に向かって(吉川洋 訳:袴田兆彦)
第9章 ケインズの経済学の形成過程(平井 著/訳:西川弘展)
第10章 ケインズとスラッファ,そして後者の「隠された懐疑」(ハインツ・D・クルツ 訳:木村雄一)
第11章 ケインズと言葉の戦争(ジル・ドスタレール 訳:下平裕之)
第IV部 グローバル危機——ケインズからの教訓
第12章 ケインズと現代国際金融論(マルチェッロ・デ・チェッコ 訳:野下保利)
第13章 現代経済学に対するケインズの影響(ヤン・A・クレーゲル 訳:渡辺良夫)
第14章 現代のグローバル・インバランス——ケインズは貢献し得るか?(アンナ・M・カラベリ/マリオ・A・チェドリーニ 訳:岩本武和)