内容紹介
「豊かな社会」の実現が「豊かな生」に結実していない日本社会.人びとの生命・生活・生涯を照らすことで,現代日本における〈生〉の姿が浮かびあがる.日常生活を普通に生きる人びとの充足感と生きづらさのなかに,〈生〉のリアリティを探究する社会学の試み.
目次
はじめに
I部 〈生〉を支える座標軸
1章 日常と非日常の社会学——文化的構図の変容
2章 仕事と遊びの社会学——相互浸透するパンとサーカス
3章 リスクと癒しの社会学——加熱と冷却の現在形
II部 〈生〉を彩る感情
4章 死別の意味への希求——災害死・事故死と悲哀感情
5章 老年世代の楽しみと翳り——ゲートボールが照らす時代の刻印
6章 言葉と心——『タッチ』の社会学的理解
7章 メディアが映す〈生〉——日常性のなかの深層
III部 〈生〉が問われる時代
8章 〈宴の終わり〉とその後——世紀末・日本社会の解読
9章 〈生〉の社会学のために
おわりに