メディア論の冒険者たち
価格:4,620円 (消費税:420円)
ISBN978-4-13-050209-2 C3036
奥付の初版発行年月:2023年09月 / 発売日:2023年09月上旬
メディアについての議論百出諸説紛紛。ベンヤミン、マクルーハン、ボードリヤール、エーコ、マクロビー、キットラー、マノヴィッチ、ラマール、ホイ……。彼ら/彼女らがメディアに関して紡いだ思考の核心を浮かび上がらせる。第一線で活躍するメディア研究者が執筆するメディア論を知り学ぶための最強テキスト。
伊藤 守(イトウ マモル)
早稲田大学教育・総合科学学術院教授
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
はじめに(伊藤 守)
Ⅰ メディア論の目覚め
ガブリエル・タルド:モナド論からメディア論へ(伊藤 守)
ヴァルター・ベンヤミン:媒質から複製技術メディアへ(竹峰義和)
テオドール・W・アドルノ:同一化と抵抗の弁証法(竹峰義和)
レイモンド・ウィリアムズ:テレビのフォームとフォーメーション(山田雄三)
マーシャル・マクルーハン:メディア論の発見者(門林岳史)
Ⅱ メディア論の展開
ジャン・ボードリヤール:モノの記号論からメディアのシミュラークル論へ(塚原 史)
ウンベルト・エーコ:偶然からのメディア論!?(西 兼志)
スチュアート・ホール:イデオロギー分析としてのメディア論へ(有元 健)
アンジェラ・マクロビー:フェミニスト・カルチュラル・スタディーズの広がる領野(河野真太郎)
レイ・チョウ:眼差す力とメディア(本橋哲也)
フェリックス・ガタリ:Machine=「機械」の思想(伊藤 守)
フランコ・ベラルディ(ビフォ):アウトノミア運動と自由ラジオ(毛利嘉孝)
ポール・ヴィリリオ:メディア技術の速度(今関裕太)
Ⅲ デジタルのメディア論
フリードリヒ・キットラー:メディアの系譜学と技術への問い(大宮勘一郎)
ベルナール・スティグレール:〈アテンション〉からのメディア哲学(西 兼志)
マーク・B・N・ハンセン:テクノロジーと身体の媒介者(増田展大)
レフ・マノヴィッチ:デジタル文化のメディア論(堀 潤之)
アレクサンダー・ギャロウェイ:脱中心化以後のコントロールはいかに作動するのか(松谷容作)
マシュー・フラー:ソフトウェア・スタディーズを組織するメディア実践者(毛利嘉孝)
Ⅳ メディア論の最前線
トーマス・ラマール:アニメを通して思考するメディアの理論化(藤木秀朗)
ヘンリー・ジェンキンズ:媒介(メディエイト)される文化(渡部宏樹)
ロザリンド・ギル:変容し続けるメディア・ランドスケープと女性性(飯田麻結)
サラ・バネット=ワイザー:メディア文化と両義性の政治(田中東子)
ジョディ・ディーン:メディア論と左翼政治の交点に立つコミュニスト政治学者(水嶋一憲)
エルキ・フータモ/ユッシ・パリッカ:メディア考古学はどこへ向かうか(大久保 遼)
ブライアン・マッスミ:〈不安/恐れ〉とテクノロジー(伊藤 守)
ユク・ホイ:宇宙技芸の多様性(原島大輔)
おわりに(伊藤 守)